ITFワールドテニスツアーW25『橋本総業 東京有明国際女子オープン』6月3日(土)は、シングルス準決勝、ダブルス決勝の合計3試合が行われた。

シングルスでは、第3シードのワン・ヤファン(CHN)が予選上がりの清水綾乃(Club MASA)を6-4 1-6 6-1で下し決勝へ進出した。

ワンは、2019年にはWTA47位をマークしたものの、コロナ禍でテニスツアーから遠ざかったためランキングを落とし、348位での出場となった。日本は甲府、大阪のW25を経て、福岡、久留米、軽井沢、有明に出場し、久留米でダブルス優勝、軽井沢ではシングルス優勝という戦績を収めている。

「試合を重ねれば重ねるほど、感触が良くなってきている」という王は、粘りと攻撃を兼ね備えたオールラウンドなストローカーだ。戦術としても時折ドロップショットやネットプレーを織り交ぜながら、相手を崩す。

「明日は自分のテニスに集中し、1ポイントを大事にいい試合をしたい」と、2週連続シングルス優勝へ向けてひた走る。

ワン・ヤファン

準決勝のもう1試合は、第7シードのJC・スベンセン(DEN)が清水映里(東通産業)とのラリー戦を制し、5-7 6-3 6-3で逆転勝利。

「相手はトップ50にいた選手。とてもタフになると思うけど楽しみにしています」W25クラスの初優勝をかけて戦う。

JC・スベンセン

ダブルスでは第1シードのL・クムクム/森崎可南子(THA/橋本総業ホールディングス)組が、第3シードのT・ギブソン/川口夏実(AUS/町田ローンTC)組を1-6 6-2 [10-3]で倒し、初ペアにして初優勝を収めた。

このペアは大会前にクムクムからのオファーで組むことが決まったという。その理由を「カナコとは何度も対戦した経験があり、どういうプレーをするか知っていたから」という。

かくして誕生した急造ペアだが、これまでのタイトルが、クムクム16、森崎15とダブルスを知り尽くしており、試合では息の合ったプレーを見せた。

決勝では第1セットこそ若いギブソン/川口のハードヒットで主導権を握られダウンするが、第2セットからは、相手の集中力が落ちたところをついて流れを掴むと、そのままファイナル10ポイントタイブレークをものにした。

「試合では終始安心感しかありませんでした。コート上でもコートの外でも常に笑顔でいてくれるので、私は思いきりやるだけでした」と語る森崎。

お互い良い感触を掴んだようで「チャンスがあればまた組みたい」と笑顔を見せた。

森崎可南子(左)/L・クムクム

6月3日(土)
■女子シングルス準決勝結果
JC・スベンセン(DEN)[7] 5-7 6-3 6-3清水映里(東通産業)[8]
ワン・ヤファン(CHN)[3] 6-4 1-6 6-1清水綾乃(Club MASA)[Q]

■女子ダブルス決勝結果
○L・クムクム/森崎可南子(THA/橋本総業ホールディングス)[1] 1-6 6-2 [10-3] ●T・ギブソン/川口夏実(AUS/町田ローンTC)[3]

6月4日(日)
■女子シングルス決勝 ショーコート
11:00スタート
JC・スベンセン(DEN)[7] vs ワン・ヤファン(CHN)[3]

■大会名:橋本総業東京国際女子オープン 2023
■期間:5月28日(日)29日(月)予選
5月30日(火)〜6月4日(日)本戦
■会場:有明テニスの森公園(ハードコート)

大会ホームページ

取材・写真/保坂明美