10月16日(月)〜22日(日)まで有明テニスの森公園で行われている「木下グループジャパンオープン2023」。18日(水)にはシングルス1回戦1試合と2回戦4試合、ダブルス1回戦5試合、車いすのシングルス1回戦4試合が行われた。

木下グループアリーナの第3試合では内山靖崇/内田海智が、6-1,6-0とわずか55分でアルゼンチンのF・セルンドロ/TM・エチェベリを一蹴して2回戦へ進出した。

全米オープン以来のペアリングとなる西岡良仁(ミキハウス)/マクラクラン勉(イカイ)は、予選上がりの市川泰誠(ノアインドアステージ)/今村昌倫(JCRファーマ)と同アリーナの第5試合で対戦した。

第1セットはツアーレベルのショットの威力で、西岡/マクラクランが6-3で先行するが、第2セットは次第にボールに合ってきた市川/今村がストロークで応戦する。お互いワンブレークずつの6−6タイブレークへもつれ込むと、勢いに乗った市川/今村が、7-6(5)でセットを取り、マッチタイブレークへ。

ポイントが拮抗する中、西岡の堅実なストロークと気合の入ったガッツポーズ、そしてマクラクランのネットプレーが相手へプレッシャーをかけた。最後はマクラクランのサービスを市川がアウトし、10-7で西岡/マクラクランが制した。

西岡は「久しぶりのダブルスでしたし、かなり緊迫しましたが、何とか勝てて良かったです」と笑顔を見せ、マクラクランも「緊張していたのですが、今日ヨシに助けてもらった」と安堵の表情を浮かべた。

なお、望月慎太郎/野口莉央組、試合開始30分前に出場が決まった渡邉聖太/柚木武組は、両組ともファイナルセット・マッチタイブレークで惜敗した。

わずか55分で8強入りを決めた内山/内田。写真:伊藤功巳

また、車いすテニス部門では、第1シードの小田凱人(東海理化)が1回戦に登場し、藤本佳伸 (GAテクノロジーズ)を6-1,6-0で撃破した。

■小田凱人のコメント

「藤本選手には1度も勝ったことがなかったので、勝ててうれしい。1回戦ということを意識しすぎず、気負いせずに、いつもどおりにいけた。はじめから100%だったが、徐々に徐々にという感じではあったので、うまくコントロールできた。特にサーブでのポイントが良かったので、次の試合につながっていくと思う。グランドスラムを取って、1位になって迎える初めてのジャパンオープン。去年は国枝さんを見にきていた方がほとんどだったと思うが、今回は『小田を見たい』と思ってきてくれていると僕は信じている。去年見た人にはもう1回。初めて見た人にも衝撃を与えられたらを思う」

19日(木)は、西岡/マクラクランのダブルスがコロシアムの第3試合、日本人で唯一シングルス1回戦を突破した望月慎太郎が、第1シードのT・フリッツ(アメリカ)と、ナイトマッチで対戦する。木下グループアリーナでは、小田凱人と鈴木康平のシングルスや、島袋将/綿貫陽介、内山/内田の日本人ダブルス等が行われる予定だ。

10月19日(木)のオーダー・オブ・プレー

WOWOW生放送

日本人選手ダブルス1回戦】
○内山靖崇/内田海智[LL] 6-0,6-1 ●F・セルンドロ/TM・エチェベリ(アルゼンチン)
○西岡良仁/マクラクラン勉 6-3,6-7(5),[10-7]●市川泰誠/今村昌倫[Q]
○島袋将/綿貫陽介[WC] 6-4 6-2 ● N・メクティッチ(クロアチア)/J・ピアース(オーストラリア)
●渡邉聖太/柚木武[LL] 2-6,7-6(8),[3-10] ○J・マレー(イギリス)/M・ビーナス(ニュージーランド)
●望月慎太郎/野口莉央[LL] 7-5,6-7(4),[5-10] ○R・ヒジカタ/M・パーセル(オーストラリア)[2]
●松井俊英/上杉海斗[WC] 6-7(2),6-3,[7-10] ○N・ラモンズ/J・ウィスロー(アメリカ)

日本人男子トップ500 ATPランキング
(2023/10/16 付け)
44位 西岡良仁(ミキハウス)
73位 綿貫陽介(フリー)
97位 ダニエル太郎(エイブル)
143位 島袋将(有沢製作所)
215位 望月慎太郎(IMG アカデミー)
261位 清水悠太(三菱電機)
271位 内田海智(富士薬品)
334位 内山靖崇(積水化学工業)
354位 錦織圭(ユニクロ)
258位 野口莉央(明治安田生命)
361位 中川直樹(橋本総業)
467位 高橋悠介(三菱電機)
500位 守屋宏紀(安藤証券)
全日本人 男子ATPランキング(2023/10/16)

取材/保坂明美 写真/鯉沼宣之、伊藤功巳