岐阜県、三重県でテニスの練習をしてきたジョーンズ怜音(レノン)。全国レベルで頭角を現したのは、昨年の全日本ジュニアと全国小学生大会だ。小学5年生で迎えた2つの大会でベスト16進出を果たす。非常に小柄ながら厳しいショットを鋭く切り返すカウンターショット。今年は「TEAM YONEZAWA ジュニアキャンプ」に2度の参戦。国際舞台に挑戦する選手が多く集まるキャンプで新しい挑戦が始まった。
(写真、左が全日本ジュニアテニス選手権12歳以下優勝のジョーンズ怜音、右が16歳以下優勝の田島尚輝)
遊び感覚で練習していた怜音(レノン)少年
「私は、つい最近まで、テニスに興味がないし、ルールすらわかりませんでした。なんで、自分の子がテニスやってるんだろう...」と怜音選手の母親。
大家族の父親が「テニスやったことないけど、休日、遊び感覚で、練習してました。コーンあての下に、お菓子が隠してあって。当たって、お菓子がでてくると、すごくよろこんで、、今思えばいい思い出です。」と話す。
「今まで、一度としてテニスに関して、指図したことはありません。しいていえば、ボールさっさと拾って〜〜周りに迷惑やからと言ったくらいでしょうか」と本人の意思に尊重して、やりたい、やってみたいと言うことに、協力してきたいう。
「親は、見守るしかないです。子供が、何に興味があるか、何なら、いわれなくても、勝手に行動していくのか。それを探してあげるのが、親なんじゃないかと思います」と話す。
自信をもって試合をやれた全日本
「自信持ってやれた」と話すレノン。大阪の靭公園で行われた全日本ジュニアでは「暑いほどもえる!」という。
こんなエピソードを教えてくれた。「決勝の試合時間になっても、ユニフォームを着てなく...。車にダッシュで取りにいく、また服を借りに行くなど試合時間まで少し過ぎて始まったという。こんなことで試合できなかったらと考えもせず」アップし試合に備えるレノン。試合になれば高い集中力を発揮するテニス選手だ。
練習内容が大きな意味を持っている
盛田ファンドにおいて渡米した錦織圭を早朝から指導してきた米沢徹コーチは、TEAM YONEZAWAのキャンプで知り合った。
「怜音は安定したグランドストロークがベースの選手だ。まだ11歳だが予測に優れボールのコントロールが抜群だ。ベースラインでの動きはプロ並みのフットワークを見せ相手にプレッシャーをかけてポイントを重ねる。」
「怜音が課題にして取り組んできたのはネットを取るポイントパターンだ。ネットを取る為にポイントを構築している選手はジュニアでは少ないのが現実だ。」
「世界中どこでも同じで、怜音も例外ではなかった。しかし今は、ラインからラインへボールをコントロール、そこからネットを伺う動きを見せると、大切な場面ではスニークインインからのスイングボレーを打ち込む程のプレーを見せる!」と全国選抜ジュニア、全日本ジュニアで帯同した米沢コーチはいう。
「この年齢の選手達の成長は練習内容が大きな意味を持っている」という米沢コーチ。
この全日本ジュニアテニス選手権大会を通して大きくレベルアップが感じられる。彼らの今後の活躍に期待したい!
記事、写真:長嶋秀和