5月3日 伊達公子、46歳の再チャレンジが始まった。
元世界4位の伊達公子(エステティックTBC)が約1年4ヶ月ぶりに公式戦復帰をした。
カンガルーカップ国際女子オープン、岐阜県の長良川テニスプラザで行われたITFの大会。
伊達は1回戦で136位、第3シードの朱琳(Lin ZHU中国)に2-6,2-6で敗れた。
「やっとスタートラインに立てたかな?
エキシビションマッチ(4/12、愛媛県総合運動公園(松山市)で77位の日比野菜緒と対戦、2-6,6-7敗れる)はあったが公式戦と違うというのは自分の中であった。
エキジビションが終わり岐阜に入るまで岐阜はムリかなと思ったときもあったし、
岐阜に入ってくるまで正直膝の調子も良くなく、1回水を抜いて岐阜にはいってきた。
痛みが出ずにホットした部分と、やっとこの日を迎えられたという気持ちが大きい。」
「膝がどうなのか?
本当の試合で勝負になるのか?
膝が耐えられるのか?
いろんな不安も当然あったし、試合が始まる前は久々の緊張感も味わえた。」
「コートに入ったら自分自身でそれをハンドリングしなくては行けない。
みえない中で戦うなかで、
可能性を感じられるか?
挫折感を味わうのか?
その中で自分の中では可能性を感じられたかなと。」
「試合は勝ち負けがはっきりでて今日は負けたが、
1年数ヶ月のブランクと軟骨手術ということを考えると、上出来と言って良いのかなと…。」
「課題も見えた。
課題は当然たくさんあるが、課題があるのはプラスと私は捉えている。
可能性を感じなければ明日はない。」
「ここで引退ということを迷うくらいのものを感じてもおかしくないと思うが、
それを全く感じることなく可能性を感じられたので、大きな一歩だったかなと思う。」
「葛藤は正直あまりなかったが、
これが決められたら…とタラレバは(勝負の世界では禁句)とはいえ、
序盤のゲームポイントが取れていたら、
ブレークができていたらと感じることはあった。」
「ブランクがある中で、テニスのクオリティを上げるということよりも、
膝重視でここまで来るしかなかった。
膝の状態を見て、
上げたくても上げられない、
トレーニングしたくてもできない。
アップダウンがあるなかでここまで来たので、
それを思えば葛藤よりも…もどかしさを感じなくもないが、
もどかしさを感じるのはそこまでやれているということ。」
「相手も良い選手だと思うので、試合には負けたけれど、
勝負に負けたという感覚は…勝負に勝てる可能性は感じられたので。
自分でゲームを作ってテニスが出来ていた、ということを考えると、
試合には負けたけれど、
勝負は十分できるし、膝の痛みと怖ささえなければもっと動けるようにもなる。」
「試合の数をこなせば当然クオリティも上がってくるかなと感じながら試合できた。」
と復帰戦後の伊達公子。
この大会伊達を破ったこの朱琳は準決勝で奈良くるみを6-2,6-1で破り決勝まで進出。
RYBARIKOVA(SVK)が優勝。
ダブルスは穂積絵莉/加藤未唯組が2年連続優勝を飾った。
伊達はこの大会後韓国に移動、
5月7日、韓国、昌原(Changwon)で行われたITF$25000大会に予選から挑戦、1回戦でインドの選手を破っている。
伊達の出場の韓国大会データー
(記事塚越亘/写真TennisJapan)