大坂なおみ 前年女王 ケルバー破る！インタビューでは19歳らしい笑顔も【全米オープン】

8月29日、USオープン二日目。

世界45位、19歳の大坂なおみ（日清食品）が前年の優勝者、元NO.1プレーヤーのA・ケルバー（ドイツ）を6-3､6-1で破った。

昨年はこのセンターコートでの3回戦、第8シードのマディソン・キーズ（米国）に挑んだ大坂は、ファイナルセット5-1として四大大会初の16強入りに王手をかけたが、そこからまさかの逆転を許し敗退した。
その時は観客の全てがキースを応援、自分は「嫌われているのでは」と思ったと言う。

4-1となった時、そのことがチョット頭をよぎったと言うが、その悪夢を振り切り見事に勝利。
マッチポイントで、ケルバーのフォアがネットすると、大坂は小さなガッツポーズ！初めて笑顔を見せた。

大坂なおみvsケルバー 1回戦

≪第1セット≫
大坂なおみがアーサー・アッシュ・スタジアムの第２試合に登場。
試合は雨のため、屋根が閉められインドアの状態で始まった。

大坂のサーブ。
いきなり110マイル(時速177km)のサービス・エースをセンターへ。

さらにフォアのダウン・ザ・ラインのウィナーを決める。落ち着いていてとてもいい状態。1-0とキープした。

ケルバーも体重をかけていくストロークで深く打ちこむ。1-1。

ケルバーは“タタン”と相手のボールを合わせてショートバウンドで打つのが上手い。
また、ムーンボールを打って、相手のミスを誘おうとしている。

しかし、大坂はそのムーンボールを落とさず、バックのドライブボレーでウィナーを打った。
この鋭いショットに歓声が上がる。

ケルバーの第8ゲームをダブルフォルト絡みでブレークする大坂が5-3とリード。

最後はケルバーのフォアのダウン・ザ・ラインのリターンがネットし6-3で大坂が先取。

≪第2セット≫
大坂のショットがどんどん良くなってくる。１本で追い込んで、チャンスボールを確実に決めていく。
連続フォアのウィナーで1-0とブレークスタート。

大坂の第2ゲーム、30-40となるが、2球目からもう大坂のペースになり、ケルバーは防戦一方。2-0とキープした。

大坂の第4ゲーム。
サーブも良く、その後は連続フォアでダウン・ザ・ラインへのウィナー。さらに今度はフォアのクロスへのウィナー。
4連続ウィナーを決め見事ラブでキープ、3-1。

ケルバーから1-5の第6ゲーム。
セカンド・サービスではかなり前に立って、プレッシャーをかける大坂。

40-15からデュースに持ち込み最初のマッチポイント。
ケルバーのフォアのダウン・ザ・ラインはあっさりとネットにかかった。

大坂なおみ　大金星!
昨年のUSオープン優勝者を1時間5分で破った。
今年始めのランキングではケルバーはNo.1、大坂なおみは53位だったが、テニスを始めて見る人はどちらがシードか分からなかっただろう。
それくらい勢いのある試合だった。

試合直後の日本語でのインタビューでは、「おじいちゃんこんにちはー！」と手を振り、
レポーターから日本が夜中の3:30だと聞くと、驚いた表情で、
「アレ？どうしておきてるのー？？早く寝てくださーい♪」と、さきほどとは違う19歳らしい笑顔をみせてくれた。

試合後、インタビューでは、19歳らしい表情を見せた大坂なおみ

大坂なおみ記事及びインタビュー

▽8/30(水曜日) オーダー・オブ・プレー

29日は曇りで20度、涼しく今にも雨が降り出しそうな天気、15時ぐらいから雨の予報。
杉田祐一の1回戦は6-2,6-2と杉田がリード、第3セットの最初のゲームでデュースになったところで、雨、そのまま雨はやまず、翌日に順延された。
その他USオープン3日目は、雨のために延期されたダニエル太郎、日比野菜緒、尾崎里紗、奈良くるみの試合がある。

記事:塚越亘 塚越景子 森下泰　写真佐藤ひろし/TennisJapan

大坂なおみ前年チャンピオンを破った!