ダラスで行われるATPチャレンジャー大会、RBC Tennis Championships of Dallas
第1シードの錦織圭(日清食品)は、世界ランク214位のデニス・ノビコフ(米国)と対戦。
6-3、6-3のストレート勝利で2018年初白星を手にした。
――復帰2戦目での勝利おめでとうございます。1戦目に比べるとかなり内容的にも良かったと思うんですが、ご自身ではどう思いましたか?
「そうですね。今日はすごく良かったですね。
内容としてはまだまだなところが多いですけど、手首の調子が良かったのが一番安心しています。
最後の方は多少違和感はありましたけど、痛みはほぼ無く出来たので、そのおかげでバックハンドが振れたり、フォアハンドも問題なく。
まだまだ課題はありますけど、しっかり打てている時はあったので。
あと今日はサーブとリターンがすごく良かったですね。特にリターンは。
今回も相手のサーブが良かったですけど、スライスなり、まずしっかり(サーブの)1本目を返すことが出来たので。そこから得意のラリー戦に持ちこめたかなと思います」
――(前回は)サーブが強い相手で、ラリーが出来ないとテンポに乗れないし、試合勘も戻らないというのがありましたけど、今日ぐらいラリーが出来るとだいぶ試合勘も戻ってきて、手ごたえが掴めたのでは?
「そうですね。やっぱりこういうラリー戦を多くこなせることによってより自信もついてくるだろうし、良いポイントもいくつかあったので、得るものも大きかったと思います」
――この間の試合は自分で30点と言っていましたが、今日は何点ぐらいですか?
「えー。…50点ぐらいですかね笑。
内容はまだまだですけど、良くなったところはたくさんありましたし、何と言っても手首が(何事もなく)無事に終われたっていうのが一番安心してるので。
これからもどんどんラケットが振れるようになって、良いテニスが出来るようになってくると思います」
――この間はここぞという時に打ち切れないというのがありましたけど、今日はどうでしたか?
「緊張は先週より少なかったですね。
2週連続で同じ相手でリベンジもありましたし、気合も入って、試合の中に入り込めるように今日はなっていたと思います」
――最後の方に手首に少し違和感がというのは、最初に無かったものが、だんだん試合が長引いてくるにつれて出てきたのでしょうか。
「ほぼゼロですけど。うん、、あのー、もう大丈夫ですって書いてください笑」
――痛みは?何パーセントぐらい?
「笑。もう大丈夫です。」
――もう100%?
「はい。もう100%です」
――前回よりリターンがすごく良かったと思いますが、意識して自分で変えたんですか?
「(変えたところは)結構ありましたね。
これっていうのはあんまり言えない(教えられない)ですけど。変えなきゃいけない部分が3つ、4つぐらい戦術の中であったので。
彼は結構パターン化されているテニスで、それをかなり読んでプレーしないといけなかったし、相手をもっともっと(左右に)振らないといけなかったので。
そこはすごく意識してやりました。」
――前回の試合の後、練習は負荷を上げて調整したのですか?
「そうですね。しっかり練習は出来ました。
セット練習をいろんな相手とやったり。
しっかり練習出来ていたおかげで、大事なポイントでしっかり打てるようになったっていうのが先週より増えてきているので。
たぶん納得いくテニスが出来るようになるまではまだまだ時間がかかると思いますけど、少しずつ、ゆっくりやっていきたいですね」
――(次の試合のスケジュールと対戦相手は今の時点で)まだわかりませんが、あまり間隔を開けずにいく、というのもまた新たなステップでは?
「そうですね。一番したいことは試合数をこなす事なので。
まあ内容ももちろん大事は大事ですけど、どれだけ試合に慣れて、勝っていくかっていうのが大事になってくるので。
それがチャレンジャーと言えども、そこの部分を試合感覚で補えるのは大事なことなので、、。
(大会を勝ち上がって)後半まで進みたいですね」
――手首の負担を考えてサーブの打ち方を変えたりしましたか
「サーブはちょっと変えました。
サービスフォームもよりコンパクトにする事と、もうちょっと足の力を使って打つ事は意識しています」
――フォアハンドも変えましたか
「特には変えてないです」
――全豪オープンで韓国のHyeon Chung選手の活躍もありましたけど、外から見る機会は少ないですがご覧になった感想は?
「いやー、めちゃくちゃ完成されてきている!
強さが彼にそなわってきているので、本当にトップテンに来るのもこれから間もないと思います。
ストロークが誰にも引けを取らないぐらい。最後の試合は別ですが。
ジョコビッチだったり、あれだけ上の選手にストロークで勝ってきているので、
たぶん選手の皆にとっても、僕にとっても脅威になると思いますし、アジアでこうやって僕だったり彼みたいにアジアのトップに今2人いるっていうのは、たぶん今まであんまり無いことなのですごく嬉しいです。
2人で切磋琢磨出来る部分もあると思います」
――焦らずにというのはあると思いますが、自分も早く大舞台に戻りたいという気持ちはありますか?
「はい。全豪をスキップするのはやっぱり苦しかったです。グランドスラムですし。あれだけ出ていて、グランドスラムをスキップすることもあまり無いので。
ちょっと1年のスタートとしては嫌なスタートの仕方ではありましたけど、仕方のないことですし、そこらへんは自分の中で切り捨ててというか、、。
しょうがない事なので、次に進むために今週まず頑張りたいと思います」
――今週末、日本でデビスカップがありますが、日本チームにぜひメッセージをお願いします
「いま杉田選手がすごく良いテニスが出来ていて、西岡選手は出ないと思いますが、彼も怪我から復帰して全豪オープンで良い活躍が出来て、すごく日本のテニス界にとって嬉しい事ですね。
あと(マクラクラン)勉くんですね。日本国籍になってあれだけ活躍しだしたのですごく嬉しいです。
イタリアはタフな相手ですけど、日本チームに頑張ってほしいです」
▽錦織の試合はツアー下部大会、ダラスで行われるATPチャレンジャー、RBC Tennis Championships of Dallas
D.ノビコフには、先週行われたATPチャレンジャー・ニューポートビーチ初戦で対戦敗れている。
錦織圭復帰戦インタビュー詳細
錦織、ATPツアー復帰は2月12日からのATP250ニューヨーク・ オープン。
錦織の試合予定は2018年2月14日(水)のナイトマッチ。
記事:Kyoko.Oga/塚越景子/塚越亘 写真K.Oga/tennisjapan