5月30日 全仏オープン 4日目(賞金総額50憶円、シングルス優勝者賞金3億円)

錦織圭(日清食品)が3時間の激闘の末に難敵B・ペール(フランス)を6-3、2-6、4-6、6-2、6-3で下し4年連続3回戦に進んだ。

第1セットは第7ゲームをブレーク、第9ゲームもブレークし2-3から4ゲーム連取で先行する。

第2セットは第3ゲームまでに互いにサービスキープできず、ペールが試合を優位に進め、錦織はセットを落とした。
第3セットも先にブレークを許す展開。錦織はペールのドロップ・ショットやリズム感のない攻撃、強烈なサーブに苦しみ、セットを落とす。
セットカウント1-2とピンチ、盛り上がる地元フランスの観客。

第4セットは錦織が序盤で3ゲーム連取。ファイナル・セットに持ち込む。

ファイナル・セットもどちらに転ぶかわからなかった

ファイナル・セット

ペールの第4ゲームで15-40のブレーク・チャンスがあったが、2-2。

第6ゲーム、ペールは12個目のダブルフォルトの後、14個目のサービス・エースを決めたり、出入りの激しいテニス。
錦織はフォアを打ち込み、左右に振って、4-2とブレークアップ。

ところが、錦織の第7ゲーム、ペールのリターン・エースなどブレーク・ポイントを握られる。
2つ目のブレーク・ポイント、フォアがアウトになり、4-3とブレーク・バックされる。

エキサィテングなゲーム展開に会場にウェーブが起きた。

ペールの第8ゲーム、錦織のバック足元リターン。5-3とブレーク。

ついにサービング・フォ・ザ・マッチ。しかし15-40。
4回ブレーク・ポイントを握られたが、最後はペールのフォアのリターンがネット。

勝利が決まると錦織は何度も右手でこぶしを振る。
そしてコートのベンチに戻ると、そのまましばらく下を向いたままの姿勢でいた。
その姿が2時間59分の死闘を物語った。

3回戦では、第12シードのS・クエリー(アメリカ)を破ったG・シモン。また地元フランスの選手。65位、最高ランキング6位、33歳、試合巧者のベテランだ。フランスは個性豊かな選手が多い。

錦織圭インタビュー

「2,3セット目でバックへ集めすぎて、浅くなったり、打たなくなったりした。
悪いスパイラルになっていた。」

「第4、5セット目はなるべく自分から重いボールをフォアへ打って、左右に振るようにした。
最後まで危なかった。アグレッシブにプレーしてチャンスが広がった。
そこの悪い流れを変えたのが勝因だと思う。」

「手首は今のところ、問題ない。
5セットの試合は久しぶりなので長いなあと思った。」

「5セットにしては早い展開だった。疲れもそんなになくて、体力的には大丈夫。」

「後半、ドロップ返しをしたが、当たりが悪く納得していない部分がある。
しかし、ドロップ・ショットは上手かった。ほぼ取れなかった。
タイミングが読みづらいし、取りに行くと疲れるし、あれを毎回攻略できない。
あのドロップ・ショットには悩まされる。
自分からドロップ・ショットをやる感覚にはならなかった。
相手が後ろにいたからやっても良かったが・・・。」

「第1セットはすごく良かったが、(第2セットから)自分の悪い癖が出た。こればっかりは何ともならない。
簡単にいうと攻めるのをやめてしまった。
第1セットのように打ち抜くことができたら、第2セットも取れたと思う。できなかった。」

「今日は最後のゲームになって、苦しい展開になって、やっと楽しまなきゃと思った。
もっと気持ちをフリーにできていたら、テニスが変わったと思う。
テニスは気持ちの持ちようで変わってくるので、今日の試合でもそれを感じた。
調子自体は悪くないので、自信を持ってくればプレーも上がってくる。」
練習して修正したい。」

「次の相手のシモンは他にはいないタイプの選手。
結構ミスをさせてくる選手。頭を使ってくる。
重いボールではないが、長い試合になると思う。
しつこいし、拾うし、クレーではタフな相手。作戦を持って臨みたい。」

「今日は勝ちが見えて固くなった。
1ゲーム悪いゲームがあって、先にブレークされて、自分のショットに自信が持てなくなった。気持ちのアップダウンがないようにしたい。」

「トップ10に戻るにはそのアップダウンをなくす。強気でいないといけない。」

「応援は嬉しい、力をもらっている。」

3時間の死闘 お互いを称える美しい姿

記事:塚越亘/塚越景子/Y.Morishita/T.Terashima photo/H.sato/Tennis Japan