上海ATP1000特別レポート3
shanghai_masters_201010152.jpg 金曜日になってようやく晴れた上海。軽く肌寒いぐらいで過ごしやすい気温の中、男子の準決勝が行なわれたのだが、この日、一番の好カードと目されたロジャー・フェデラーロビン・セーデリングは、フェデラーが1時間かからずに6-1、6-1のストレートで圧勝し、ベスト4に駒を進めた。
 しかし、上海でのフェデラー人気は強烈。試合もほとんどフェデラーのホームゲームと言った雰囲気だった。ただし、第2セットの途中では、「このままではあっさり終わりすぎる。もっと見たい」という気持ちからなのか、それまでのロジャー一辺倒から一変して会場全体で「ロビンコール」を起こす場面もあったのだが……。


 大会のチケット代はこの金曜日からの週末は上がって行く仕組みなのだが、金曜日のチケットは一番安いB席で380元で、日本円にすると約4,560円。中国の平均的な月収は日本の1/3ほどなので、日本人の感覚で言うと、15,000円のチケット代を払って見に来ているという感覚なのだろう。大好きなロジャーが勝つ所は見たいが、あんまり短い試合は嫌だ、というのもうなずける話だ。
 さて、会場の旗忠網球中心は、上海市街からはかなり離れた地域にある。日本の各都市から上海までは比較的便利だが、宿泊地として想定される市街から会場は、かなり遠く、今後観戦したいという方は注意が必要だろう。
 
 また、人気のフェデラーの試合はなぜか毎日NB20:00(午後8時以降の開始)で、今日はたまたま22時ちょっと過ぎには終わったが、木曜日までは天候の関係もあって連日深夜0時近くまで終わらなかった。恐らく、ヨーロッパのテレビ放映の時間や、地元局の都合なのだろうが、土曜日の予定はなんと、14時に1試合ダブルスを入れた後、16時30分までは試合が入らないというのだから驚く。そして、フェデラー対ノバク・ジョコビッチは例によってNB20:00。日本で同じことをしたら、まずファンが怒りだすのではなかろうか……。
※写真:歴代優勝者が兵馬俑(へいばよう)に。手前からヒューイット、ナルバンディアン、フェデラー、ジョコビッチ、ダビデンコ。
ジョコビッチは髪型がそっくりです。似せやすいおかげでしょうか……? 写真はクリックで拡大。
(取材/浅岡隆太・Text/Ryuta ASAOKA)