23日、全豪オープンの男子シングルス4回戦で、錦織圭が第6シードのジョー・ウィルフリード・ツォンガを2-6 6-2 6-1 3-6 6-3のフルセットで破り、ベスト8に進出した。


第1セットこそやや硬さが見え、相手にペースを握られたが、第2セット以降は冷静さを取り戻して逆襲。先に2つのサービスゲームを破って4-0とリードを広げ、そのまま押し切って試合をイーブンに戻すと、第3セットもそのままの勢いで制して王手をかけた。第4セットは後がなくなったツォンガが積極的にネットに出てくるなど、攻勢に出たのを止めきれず落としたが、最終セットは再び錦織が得意のフォアで流れを引き戻した。
5-3で迎えたサービングフォーマッチ。この日最速となる197キロのサービスをセンターに突き刺して、余力が残っているところを相手にアピールしてマッチポイントを握った錦織。1本はしのがれたが、40-15からの2ndサービスに対して、ツォンガが最後の賭けとばかりにネットに突進して来たのを冷静に対処してアングルに流しこんで勝負を決めた。
日本男子のグランドスラムのベスト8は1995年ウィンブルドンの松岡修造以来のこと。「ここから先は未知の領域。ひとつでも多く勝ちたい」と語った錦織の次の相手は、「4強」の一角であるアンディ・マリー(24歳、英国)。最近の錦織がそのテニスを最も強く意識しているという選手だ。
日本テニスの歴史がまた錦織によって塗り替えられた。