ayumi_morita120421_01.jpgフェドカップのワールドグループ1部プレーオフ日本対ベルギーは、21日に有明コロシアムで大会1日目のシングルス2試合が行われ、日本ナンバー1の森田あゆみが、ベルギーのアリソン・バンアーツバンクと対戦。6-4、6-4で勝利し、貴重な1勝をもたらした。


※写真は森田あゆみ、クリックで拡大
ヤニナ・ウィックマイヤー、やキム・クライシュテルスらトップ選手を欠くベルギーは、シングルスのナンバー2に、先月18歳になったばかりのバンアーツバンクを起用。まだ経験の浅い選手で、ランキングだけ見れば森田とは200位近い開きがあった。
だが失うものの無い18歳は、170キロを超える高速サーブを軸に、積極的に攻める。対する森田は「ここまで皆でやってきて、勝てばワールドグループ1部復帰というところまで来たことによるプレッシャー」(森田)を感じ、消極的になってしまったと振り返る。
情報が全く無い相手ということもあり、「様子を見て受け身に回ってしまった」森田は、第四ゲームで先にブレークを許してしまった。
だがこのブレークにより、逆に森田から硬さが取れる。「ブレークされたあたりから開き直れた」という森田は、ストロークに本来のパワーと伸びやかさがみなぎり、次のゲームですかさずブレークバック。こうなれば、経験と実力に加え、地の利でも勝る者が流れを掌握する。第1セットは、森田が6-4で先取した。
第2セットも、第1セットと同じような展開になる。仕切り直しとばかりに再び攻勢に出るバンアーツバンクが、第6ゲームで先にブレーク。だがここでも森田が、相手の甘くなるセカンドサーブを果敢に叩き、次のゲームを取り返す。
「森田のリターンが良く、自分が最も得意とするサーブに対し、自信が持てなくなった」と言うバンアーツバンク。対する森田は、試合が進むにつれてリターンが冴え、4ゲーム連取で第2セットも奪取。プレッシャーのかかる局面でエースが責務を果たし、日本に流れと勢いを呼び込んだ。