fed_doubles120422_01.jpgフェドカップのワールドグループ1部プレーオフ、日本対ベルギーの2日目が22日に有明コロシアムで行われた。昨日の初戦で2勝を挙げた日本は、第1試合のエース対決を森田あゆみが制したことで、チームとしての勝利を早々に決めていた。


その後もシングルス1試合、ダブルス1試合が行われ、当初シングルス2で出場予定だったクルム伊達公子は、藤原里華と組んでダブルスに出場。先週のコペンハーゲン大会を制したばかりのペアは、息のあったコンビネーションを発揮し6-2、6-4で勝利し、日本のワールドグループ1部復帰に花を添えた。
観客にとっては、突然のサプライズだった。チームの勝利が決定し、シングルス2としての出場機会を奈良くるみに譲った時点で、今回のフェドカップにおけるクルム伊達の出場は、もう無いものかと思われた。だが、奈良の試合が終わったのちに、当初ダブルスメンバーだった森田に代わり、クルム伊達の出場が決定。先週のコペンハーゲンで優勝したクルム伊達/藤原の和製ペアを、期せずして有明コロシアムで見ることができたのだ。
クルム伊達がフォアサイド、藤原がバックサイドに入るのは、コペンハーゲンの時と同じ。ベルギーのバンアンツーバンクとボナボントゥーは、二人とも時速180キロを超える高速サーブの持ち主だが、日本ペアはリターンから果敢に攻めて流れを作っていく。
サーブと高さで勝るベルギーペアではあるが、ネットプレーやコンビネーションとなれば、日本ペアの相手ではない。
第1セットは、相手に第2ゲームをブレークされるも、そこから6ゲーム連取で圧倒し先取。第2セットも4-4から日本ペアがブレークすると、続く藤原のサービスゲームでは、クルム伊達が立て続けに鮮やかなボレーを決めてリードする。そして迎えた、マッチポイント。相手のリターンがラインを割って日本の勝利が決まると、藤原は歓喜の叫びを上げてガッツポーズし、クルム伊達と抱き合い喜びを分かち合った。
kimiko_date_krumm120422_01.jpg試合後にクルム伊達は、マイクを手にし観客に挨拶。「皆がそれぞれ思いを持って挑み、その結果がワールドグループ1部復帰だと思う」と、再チャレンジからここに至るまでの長い道のりを振り返り、感慨深げな表情を見せた。同時に、「ワールドグループ1部で戦っていくためには、くるみちゃん(奈良)のような若い選手が育ったり、新しい選手が入ってくることも必要だと思う。強い日本女子でありたい」と、後に続く若い選手たちにエールを送った。