3月1日 メキシコのアカプルコで行われている「ATP500 アカプルコ」大会。
予選を突破し、1回戦で格上の44位のJ・オルファ(アメリカ)を破ったダニエル太郎(エイブル)が2回戦で今度は世界4位のC・ルード(ノルウェー)を 7-5、2-6、7-6(5) とマッチポイントを二本しのぎ、3時間の激闘の末に破った。
勝ったダニエルは準々決勝で第8シードのA・デミノー(オーストラリア)と対戦する。その試合は現地3月2日18時(日本時間3日の9時)以降だ。
西岡良仁(ミキハウス)は1回戦で第6シードのF・ティアフォー(アメリカ)に惜敗した。

ダニエル太郎 3時間の激闘
2つのマッチポイントしのぎ勝利

【2回戦】
◎ダニエル太郎 7-5 2-6 7-6(5) ●C・ルード

第2ゲームのサーブを落とし、0-3となった時はこんな凄い試合になるとは思われなかった。
世界4位のルードのテニスがダニエルのテニスの質を上回っていた。
しかし、試合が進むにつれて、最後の最後までボールに食らいついていくダニエルの諦めない精神力としっかりとしたテニス技術が強さを発揮してきた。
第5、第11ゲームをブレーク。
6-5、サービング・フォ・ザ・セットのセットポイントはバックにサーブを放ち、返ってきたリターンをフォアのクロスで決め第1セットを7-5で取った。

第2セットはルードが6-2で取り返す。

ファイナル・セット
凄い試合、ダニエルはどんなボールも拾い、よく頑張る。
象徴的なゲームがこの3-4、ダニエルのサーブでのポイントだろう。
左右前後に振られるがダニエルは背走し股抜きショットで返球。
なんと最後はボレーで決めるスーパー・プレーを披露する。

全員総立ち大盛り上がりの観客!!!!!!

5-6、ダニエルのサーブで30-40とマッチポイントを握られた。
デュースに持ち込むが、ボレーをロングで2度目のマッチポイントを握られる。
その窮地を相手バック深くへサービス・エース級を決め、ピンチを逃れる。
試合は6-6のタイブレークへ。
4-4、スマッシュ、そしてドロップ・ショットなどとチャンスを掴み攻めるが惜しくも決めることができなかった。
チャンスを逃してしまった為に、悔いが残り、ターニングポイントになってしまうかと思われた場面だったが、ダニエルはひたすらボールに集中する。
ダニエルが掴んだマッチポイントは、その執念に押されたかルードは9回のラリー戦後放ったフォアのクロスはネットを越えなかった。
ダニエルが7-5で金星をあげた。3時間、正式には2時間57分32秒の凄い試合だった。(試合データー

「バトル!
今日は何度も難しい場面がありました。
途中「もう無理か」と思う時もありました。
でも続けたらなんと勝利。
この雰囲気を味わえるのもレアなこと。
沢山の観客と、現地でもリモートでもシェアできるのに感動しています。
応援ありがとうございました。」ダニエル太郎 Twitter

【ダニエル太郎vsルード ハイライト動画】

【1回戦】
●西岡良仁 6-7(6) 4-6 ◎6]F・ティアフォー
これも凄いバトルだった。(西岡のハイライト動画は8:35から)

勝ち切ったダニエル太郎、頭の下がる見事なファイティング・スピリッツだった

アメリカでのツアー日程:
3/06 ATP1000 インディアンウエールズ
3/20 ATP1000 マイアミ・オープン

記事:塚越亘/塚越景子 photo Abierto Mexicano Telcel presentado por HSBC