守屋宏紀全米オープン予選2回戦で、ウェイン・オデスニクを3-6、6-1、7-5で破り、自身初のグランドスラム予選決勝へと駒を進めた。

第1セットは、元世界77位でサウスポーのオデスニクが放つ強烈なフォアとサーブに苦しめられた守屋だが、第2セットから逆襲に出る。「フォアのスピンなど色々な球種を織りまぜながら、自分から攻めようと思っていた」という試合前の作戦通り、コート深く踏み込み速いテンポでボールを打ち、機を見てオープンコートに展開していく。

「相手のフォアが強いのは分かっていたが、自分もバックに自信がある」と、フォア対クロスの打ち合いでも負けていなかった。リターンゲームでも果敢に攻め、ストロークで圧倒した守屋が、第2セットは5ゲーム連続で奪取。試合を五分に戻した。
 
第3セットは、両者ともブレークチャンスを握りつつも、互いにサーブをキープする息詰まる展開に。その中で勝負を引き寄せたのは、守屋の機を逃さぬ戦術眼と積極性だ。5ゲームオールで迎えたブレークポイントで、守屋は相手のセカンドサーブをバックでダウンザラインに叩き込み、会心のウィナーを奪う。続く自分のサービスゲームでは、サーブで相手のラケットを弾き勝利をつかんだ。

これで守屋は24日、本戦出場をかけて373位20歳の米国人選手と対戦する。大きなチャンスを目前にした21歳は、「勝てば本戦出場とは思わず、今日と同じように試合に集中して自分のテニスをしたいです」と表情を引き締めた。

※写真は予選決勝進出を決めた守屋宏紀