NEC全日本選抜車いすテニス選手権大会(千葉県柏市:吉田記念テニス研修センター)は12月2日が最終日。男子シングルス決勝は、国枝慎吾対齋田悟司のカードとなった。
グループAの予選ラウンドで国枝に屈した齋田が、グループBを1位通過した眞田卓に決勝トーナメントの準決勝で勝利。再び王者への挑戦権を得た。「1球1球全力で頑張る」と闘志を燃やす齋田が、どこまで国枝に食らいついていけるかに注目が集まった。
齋田は強打の国枝に対し、コート後方で粘れば、ネットにも出るし、チェンジオブペースも織り交ぜ、揺さぶりにかかった。しかし、国枝のラケットは今日も伸びやかに振り抜かれる。
第1セットを6-3で国枝が奪うと、第2セット第1ゲームは、齋田のサービスをラブゲームでブレーク。第4ゲームでブレークバックを許すも、ひるんだ様子も見せずに着々と大会6度目の優勝に向けてポイントを重ね、見事に優勝を果たした。
閉会式の優勝スピーチで国枝は、「今年はこうして表彰台に上ることができましたが、昨年は(ケガのため)、選手じゃないサイド(の席)にいたことを思うと、感慨深い」と優勝の喜びをしみじみと噛み締めていた。
女子シングルス決勝は、上地結衣対古玉佳苗。古玉は、過去4度の準優勝を誇る堂森佳南子を決勝トーナメントセミファイナルで下し、決勝戦に進出。その堂森の4度にわたる挑戦を退けてきたのが、今日の決勝の相手、上地である。
6-1、6-2の圧勝で上地が大会5連覇を達成。「1年の締めくくりとなるマスターズで、5回目の優勝ができました。パラリンピック出場も含め、高校生最後の年にいい経験ができてよかったです」。来年は、八筬美恵が持つ大会最多優勝記録数「6」を目指す。
クァードシングルス決勝は、諸石光照が6-0 6-0で平田眞一に完封勝利。「ロンドンオリンピックから帰国して一息つきたいところでしたが、このマスターズに向けて気を引き締め練習してきました」と諸石。2年ぶりのタイトル奪還を喜んだ。
※写真は、今大会6度目の優勝を飾った国枝慎吾
NEC全日本車いすテニス選手権大会最終日の結果
女子シングルス決勝
○上地結衣 6-1 6-2 ●古玉佳苗
クァードシングルス決勝
○諸石光照 6-0 6-0 ●平田眞一
大会2日目の結果
男子シングルスグループA
○国枝慎吾 6-0 6-1 ●西村祐亮
○齋田悟司 6-1 6-4 ●藤本桂伸
男子シングルスグループB
○眞田 卓 6-0 6-1 ●平手貴博
○三木拓也 6-1 6-0 ●田中良信
女子シングルスグループA
○古玉佳苗 6-3 6-3 ●大前千代子
○上地結衣 6-0 6-1 ●石本直美
女子シングルスグループB
○ニ條実穂6-3 6-1 ●深山知美
○堂森佳南子 6-0 6-0 ●井上由美子
男子シングルスSF
○国枝慎吾 6-3 6-1 ●三木拓也
○齋田悟司 7-6(4) 6-3 ●眞田 卓
女子シングルスSF
○上地結衣 6-1 6-1 ●ニ條実穂
○古玉佳苗 3-6 7-6(6) 6-4●堂森佳南子
クァードシングルス3位決定戦
川野将太 6-3 6-4 ●當間寛
1日目の結果
男子シングルスグループA
○国枝慎吾 6-1 6-2 ●齋田悟司
○国枝慎吾 6-1 6-0 ●藤本桂伸
○齋田悟司 6-1 6-0 ●西村祐亮
○藤本桂伸 6-1 6-2 ●西村祐亮
男子シングルスグループB
○眞田 卓 6-4 6-3 ●三木拓也
○眞田 卓 6-1 6-3 ●田中良信
○三木拓也 6-1 6-1 ●平手貴博
○田中良信 6-2 6-4 ●平手貴博
女子シングルスグループA
○上地結衣 6-2 6-0 ●古玉佳苗
○上地結衣 6-0 6-0 ●大前千代子
○古玉佳苗 6-0 6-0 ●石本直美
○大前千代子 6-7 6-3 6-3●石本直美
女子シングルスグループB
○堂森佳南子 6-4 6-2 ●ニ條実穂
○堂森佳南子 6-4 6-3 ●深山知美
○ニ條実穂 6-1 6-0 ●井上由美子
○深山知美 7-5 6-4 ●井上由美子