マリア・シャラポワ(テニス)
オーストラリアのメルボルンで開催中の全豪オープンは、22日に男女準々決勝を行い、第2シードのマリア・シャラポワがロシアの同胞のエカテリーナ・マカロワをストレートで破り4強入りを決めた。もう一つの試合では、2年前の同大会準優勝者の李娜が、第4シードのアグニエシュカ・ラドワンスカに勝利。シャラポワと李娜は、24日の準決勝で対戦する。

シャラポワの2年連続となる準決勝進出を決めたのは、好調のサーブだった。この試合5本目となるエースを叩きこむと、「カモン!」と鋭く叫びガッツポーズを握り締める。今大会絶好調のマカロワをも、6-2、6-2で退ける圧巻のパフォーマンス。ここまで5試合戦い、落としたゲームはわずか9つという脅威の勝ちあがりだ。

今のシャラポワの強さを支えているのは、安定感を増したサーブだろう。この日こそダブルフォルト5本とやや多めだったが、それでも、以前は二桁も珍しくなかったことを思えば上々の数字。ファーストサーブが入れば、83%の高確率でポイントを手にしている。

ただあまりの好調さ故に、ここまで競った試合が無いことを不安視する声もある。だが当の本人は「別に厳しい試合をすることが、私の目標じゃ無いわ」と、懐疑的な声を笑顔でいなした。

そのシャラポワと準決勝で対峙するのは、アジアの大砲、李娜だ。李娜と全豪オープンの相性は良く、一昨年は準優勝、3年前にもベスト4に入る活躍を見せている。この日対戦したのは、前哨戦のシドニー大会で敗れたラドワンスカだが、「あの時は旅の疲れがあった。今回は体調が万全」と好調宣言。

ラドワンスカの鉄壁の守備に「まるで壁を相手に打っているようだった」と言いながらも、終始攻撃の手を緩めず攻め続ける。両セットともにブレーク合戦となり、どちらに流れが行ってもおかしくない接戦だったが、強烈な右腕で壁を破った李娜が、7-5、6-3で勝利した。

シャラポワに先んじてベスト4の枠を確保した李娜は、「たぶんシャラポワが勝ち上がってくるだろうけれど、私は先に勝ってのんびりできる。少し有利ね」と余裕の表情。大一番にも気負う様子はなく、2年ぶりの決勝進出を狙っている。

※写真は準々決勝でエカテリーナ・マカロワに完勝したマリア・シャラポワ
Photo by Hiroshi sato