9月1日USオープン大会6日目。
男子3回戦が行われ、錦織圭(日清食品)が第11シードのD・シュワルツマン(アルゼンチン)を6-4、6-4、5-7、6-1で破り16強になった。

準備が遅いといきなりウォーニング(警告)を取られる錦織。そんなことの影響もあったのか「出だしが硬かった」と第1セットの第2ゲームで、自分のサービスゲームを落とし0-3、1-4とリードされる。
しかし「少しずつ振り切れ、良いボールで組み立てができるようになった」と一気に5ゲームを連取6-4で第1セットを取った。
第2セットは先にブレークするが、直後にブレーク・バックされる、一進一退の攻防。第9ゲームをブレーク。そのまま6-4で連取する。
第3セットは先にブレークを許し0-3となった錦織だったが、第7ゲームでブレーク・バック。しかし5-6でセットポイントを握られ、5-7で落とす。
第4セット。第1ゲームで錦織はブレークに成功「自分から打っていかないと勝てない相手。繋いでいると彼のいいテニスを引き出してしまう」と、同じようなタイプのプレーヤー同士の凄い打ち合いは接戦が続くが錦織が主導権を握り、3時間18分の激戦の末に勝利した。

2年ぶりの16強進出を決めた錦織、4回戦は優勝候補の一人、A・ズベレフ(21歳)と対戦か?と思われていたが。準々決勝進出をかけてF・コールシュライバーと対戦する。
ズベレフはドイツの34歳の先輩に7-6 (7-1), 4-6, 1-6, 3-6の逆転で敗れてしまったのだ。小さい頃からのプレーを知っている先輩の勝利だった。

「あそこまでナイスな選手はいない。」と錦織圭

シュワルツマンは良い奴

それは第3セット、5-5、シュワルツマン15-0のサーブで起こった。
攻められ追い込まれた錦織は苦しい体勢でバックのスライスをポール回し気味に放つ、そのボールは力なかったがサイドライン際にぽとりと落ちた。
審判の判定はアウトで「30-0」とコールされた。
「シュワルツマンにチャレンジしたら?と言われチャレンジした」と錦織。
スロー再生ではインの判定で15-15になる。

錦織はサムアップで感謝。それにシュワルツマンは笑顔で答える。
「ここでササッとプレーされていたら、30-0の場面だった。ナイスガイで珍しい。感謝と言っていいか?わからないが、普段から(彼は)いい人だと感じていた」。

勝ち負けを争う大事な場面での対応、シュワルツマンの人柄。お互いにリスペクトしている二人の良い関係がわかるシーンだった。

錦織圭
インタビュー

「0-3まで球が浅くなってスイングができなくて、彼にドンドン打たれてしまった。
1-4ビハンドだったが少しずつスイングでき、振り切れて、良いボールで組み立てができるようになった。嫌なムードだったが、段々彼が前に来て攻められないようになってきていた」

「出足は良くなかったが、上手く修正できたと思う。シュワルツマンには自分から打ち続けないと勝てない相手。繋いでいると彼のいいテニスを引き出してしまう」

「第3セットは全体的に良くなくて、劣勢の場面があった。第4セットは先に仕掛けて、やっとプレーが良くなってきて、アグレッシブにできた」

「(ファイナル・セットまで行っていたら、)もしかして自分が引いてプレーしていたかもしれない。彼に攻められる展開になっていたかもしれない。最後まで行かなくてよかった」

「今日、良かったのは振り切れたこと。彼はストローカーではトップなので、ストロークで押して行けたのは自信になる」

「自信は戻ってきている。今日も、1,2回戦も調子が良かったので、この調子で乗り切りたい」

「今日のように涼しい時間ならいいが、暑い時間に試合があるときつい。今のところ、WOWOWさんの(日本時間の朝放送できるようなリクエストの)おかげで遅くなっている」

「コールシュレイバーが勝ったのは意外。まあ、勝ってもおかしくない選手だが。レンドルがコーチとしてついているし、意外っていえば意外でした。
コールシュレイバーは強いバックとタッチショットが上手い選手。なるべく早い展開でアグレッシブなプレーができたら良いと思う」

「大坂さんのあのスコアはすごい。調子がいいようだ。嬉しいし、一緒に上まで勝っていけたらいいと思う」

「試合中に見ていた青のノートはしなければいけないこととか、特にメンタルがキーワードで自分に大切ないくつかのワードを書いてある。いつも忘れるので書いて見るようにしている。思い出してプレーしている。大したことは書いていなくて、シンプルなことを書いている」

16強入りを決めた錦織圭

2018 USオープン

記事塚越亘、塚越景子、森下泰、西谷明美 写真佐藤ひろし/TennisJapan