男子シングルス準々決勝が行われ、錦織圭(日清食品)が第7シードのマリン・チリッチ(クロアチア)を2-6、6-4、7-6(5)、4-6、6-4で破り、2年ぶりの準決勝進出を果たした。錦織は2014年のUSオープン決勝の雪辱を果たした。
第1セット、錦織は第4ゲームと第8ゲームもブレークされ2-6で落とす。
第2セットも、第6ゲームをブレークされ、錦織は2-4となる。その時に2014年の決勝を思い出したと言う。「チリッチに完璧に近いテニスをされていて、この前と一緒だと思った。どうにかして勝ちたいと思ってプレーした。あの決勝がよぎったが、良い方向に進めた」と振りかえる。
直後に錦織がブレーク・バック。第9ゲームを錦織がまたブレークし、続くゲームをキープして第2セットを6-4で取り返した。
第3セットは錦織が第1ゲームをいきなりブレーク、第6ゲームは錦織がブレークされそうになったが4-2とキープ。ところが、第8ゲームをラブでブレークされる。タイブレークになり、4-3チリッチのリードだったがチリッチはなんと、連続ダブルフォルト。セットポイントを握った錦織はバックのダウン・ザ・ラインのリターン・エースを決め、7-5で取る。
第4セット、第7ゲームをチリッチが先にブレーク、そのまま押し切る。
ファイナル・セットは一進一退、第4ゲームを錦織が先にブレーク。第6ゲームでも5-1とリードするブレーク・チャンスがあったが、ブレークできなかった。すると第7ゲームをブレーク・バックされる。続くサーブはキープされ4-4となる。
サーブをキープした錦織はチリッチのサーブで15-40とマッチポイントを握る。チリッチは錦織のフォアサイドに切れていくサーブを放つ、錦織はそれを待ってましたとばかり、フォアのクロスリターン・エースを決め、6-4で勝利した。
4時間8分の激戦。チリッチの取った総ポイントは152。錦織はそれより8ポイント(2ゲーム分)少ない144で勝利。勝負どころで良いテニスをした錦織圭だった。
錦織圭勝利
インタビュー
「今日は苦しかった。自分のテニスは100点ではなかったので、耐えるしかなかった。
自分の葛藤と戦いながら1ポイントずつ戦って、最後は若干よくなったが、あまり良くない中でも戦うことだけを考えて戦った」
「完璧に近いテニスをチリッチにされていた。第2セットの4-2ダウンから吹っ切れた。ラケットを振るようにしてリズムもつかめ始めた」
「(2014年)決勝。攻撃的なテニスにやられて、何もできずにミスも早い。このままだと、前と一緒だと思った。あの決勝が(2-4の時に)よぎったが良い方向に進めた」
「自分の球が浅くなり、先にストレートに打たれていた。それが一番ポイントを取られる展開だったので、なるべく考えてプレーしていた。先にストレートに打ったり、(フォアの)クロス対決を怖がらずに打っていった」
「4セット目はよくない落とし方をしたが、(ファイナル・セットは)冷静にプレーすればまたチャンスが来ると思っていた。彼のサービスゲームでもチャンスがあったので、リターンに集中してリズムを上げていくことを意識していた。最後は集中していた」
「悪い出だしから戻ってこられた。今大会で初めてのタフな試合。
元気がなくなる場面もあったが、大事なところで攻撃的にプレーできた。気持ちの面が充実している。それが勝敗を分けたと思う」
「マッチポイントは、100%フォアに来ると思っていた」
準決勝ジョコビッチ戦については
「もう少しレベルを上げたい。いろいろ調整して、体も戻して迎えたい」
ナダル(ESP) vs デル ポトロ(ARG)
錦織圭 vs ジョコビッチ(SRB)
<<準々決勝>>
◎ナダル(ESP) 06 64 75 67(4) 76(5) ●ティーム(AUT)
◎デル ポトロ(ARG) 67(5) 63 76(4) 62 ●イズナー(USA)
◎錦織圭 26 64 76(5) 46 64 ●チリッチ(CRO)
◎ジョコビッチ(SRB) 63 64 64 ●ミルマン(AUS)
フェデラー4回戦で敗れた!
◎ミルマン(AUS) 36 75 76(7) 76(3) ●フェデラー(SUI)
男子ドローPDF
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記事塚越亘、塚越景子、森下泰、西谷明美 写真佐藤ひろし/TennisJapan