本日(11/23)行われたMundial Juvenil Yucatan HSBC FMT(GA)準々決勝に登場した川口夏実は、

Alexandra VAGRAMOV (CAN)を2-6 6-3 6-2のスコアで倒し、自身初のGA大会準決勝進出を果たした。

第1セット

川口のサーブで始まった第1セット。当たりのいいファーストサーブを放った川口に対し、VAGRAMOVは綺麗なリターンエースでご挨拶と言わんばかりの展開で試合は始まった。

左利き対決となった試合であったが、序盤から得意のフォアハンドからエースを量産したのは、VAGRAMOVだった。川口のプレーは決して悪いわけではなく、VAGRAMOVが次々とフォアハンドに回り込みエースを決めていく。また、長身を活かしたサーブでは、セカンドサーブでもエースが数本出るほどの精度の高さだった。

VAGRAMOVから2-1サーブの場面で川口に2本ブレークチャンスがあったが、その場面もサービスエース、サーブ後の3球目のショットで決め切るなど、隙が全くない。 徐々にVAGRAMOVのペースについていけるようになった川口だったが、その後も隙のないプレーでVAGRAMOVが第1セットを6-2で先取した。

第2セット

第2セットも、序盤VAGRAMOVの勢いは止まらない。第1ゲームをいきなりブレークしたVAGRAMOVは2-0とスコアを離す。ここで川口は落ち着きを取り戻し、ペースを落とした展開でラリーを続けていく。

すると途端にVAGRAMOVはアンフォーストエラーを次々に重ねた。その隙を見逃さなかったのが、川口であった。相手のミスを誘いながらも、隙あらばコートの中に入り相手を左右に振り、川口の展開でのポイントを重ねていく。それまで落ち着きを保っていたVAGRAMOVが、思い通りにいかない展開に焦りを露わにし、立て続けにアンフォーストエラーを重ね、サーブの精度も徐々に落ちていった。ワンチャンスをモノにした川口が第2セットを6-3で取り返した。

第3セット

こうなると、ペースは川口のものである。第3セットに突入してからも、川口のプレーは落ちず、VAGRAMOVのプレーはミスが多い。一気に3-0までリードを離した。しかし、このようなスコアこそ、選手は気をつけなければならない。第4ゲームをダブルフォルトからスタートした川口は、VAGRAMOVもミスを多少減らしてきた中で決め急ぐポイントが増え、あっという間に3-2まで追い上げられる。しかし、ここで成長を見せたのは川口であった。スコアを気にすることなく、相手を動かししつこくラリーをして展開をしていくプレーを取り戻した。またファーストサーブの精度を第3セットの後半にかけて上げていくことができた。最終ゲームもサービスポイントを重ね、ラブゲームでサービングフォーザマッチを取りきり、6-2で勝利した。

 

本大会は、世界ジュニアランキング1位のClara BUREL(FRA)、14歳の若さで全仏ジュニアを制したCori GAUFF (USA)も出場している。このハイレベルな大会で日本人選手が勝ちあがれていることは今後においても楽しみなニュースであろう。

準決勝では、Cori GAUFF (USA)を倒したDiane PARRY (FRA)と対戦する。

川口の爆発力に期待したい。

Mundial Juvenil Yucatan HSBC FMT(GA)準々決勝結果

◯Clara BUREL (FRA) [1] vs ×Sada NAHIMANA (BDI) [7] 6-3 6-1

◯Lulu SUN (SUI) [4] vs ×Hurricane Tyra BLACK (USA) [8] 6-2 6-1

◯Natsumi KAWAGUCHI (JPN) vs ×Alexandra VAGRAMOV (CAN) 2-6 6-3 6-2

◯Diane PARRY (FRA) [6] vs ×Cori GAUFF (USA) [2] 6-3 6-2