8月31日 USオープン 6日目
USオープン2連覇を狙う大坂なおみ(日清食品)対15歳の天才少女ココ・ガウフ(米国)。
世界のテニス界が注目した期待の一戦は大坂が6-3、6-0で勝利した。
その試合はスコア以上の厳しい戦い。
自分のプレーができずに負けてしまった15歳の少女の目には涙が。
それをみた大坂はガウフに歩みより抱きしめ、「一緒にインタビューを受けよう」とやさしく語りかける。
場内の大拍手に迎えられ、二人は満員の観客に感謝の気持ちを伝えた。
「(ココと)握手をしたとき、彼女が落胆し目に涙をためていた。
私は負けたらロッカールームで大泣きしてから、会見に来るけど、それは良くない。
ココが悲しげにコートから歩き去るのではなく、顔を上げてほしかった。
彼女はまだまだ若いし、将来もあるので、プレーを見に来て、応援してくれた人に向けて直接、すぐ話すのがいいと思った。」
一進一退の大接戦
大坂 優勝した全豪以来の好プレー発揮
大坂が第2ゲームを先にブレーク、一時3-0と優位に進めるが、ガウフもしぶとくプレーしてブレーク・バック、2ゲームを取る。
キープしてガウフは3-3としたいところだが、大坂のショットのパワーとバリエーションが上回り、ブレーク、4-2とリード。
4-2、大坂のペースと思われたが、ガウフが粘り強くプレー、またブレーク・バック。(大坂から4-3)
ガウフは4-4にするチャンスだが、キープできない。
大坂5-3、サービング・フォ・ザ・セット、初めてのダブルフォルトなどあり、0-30。
時間をかけすぎとタイムバイオレーションを取られる(25秒以上かけてしまう)などあったが、
大坂は動揺せず、40-30とセットポイントを握る。
8回目のショット、ガウフのバックはネット、大坂が第1セットを6-3で取った。
第2セット
ガウフ、ダブルフォルト2本、大坂は最初のゲームをブレーク。
ところが、続く大坂のサーブで0-40とピンチに。
集中力を増すために、小刻みにジャンプする大坂。
振り切り、攻めて3ポイント連取、デュースに持ち込む。
続く2ポイント、ガウフのショットはネット、大坂がキープした。
このピンチを逃れ勢いに乗った大坂、このブレーク・チャンスをいかせなかったガウフ。
気落ちしたガウフのミスが多くなる。
シングルスだけでなく、ダブルスでも勝ち残っていて試合数も多く疲れもあるのだろう。
第4ゲームでもデュースになるが、大坂はそこからサービス・エース2本決め、4-0。
その後も素晴らしいストロークを決め勝利した。
「こんなに集中して、高いレベルでプレーできたのは(優勝した1月の)全豪オープン決勝以来かも」と大坂。
ここ一番で素晴らしい気迫を見せた大坂が15歳を上回った。
スコア以上に内容の濃い世界中の注目を浴びた名勝負だった。
大坂なおみ 試合後記者会見 YouTube
ココ・ガウフ 試合後記者会見 YouTube
賞金総額$57,238,700(約63億円)
会場:USTA Billie Jean King ナショナルテニスセンター
NY現地時刻(時差-13時間)
本戦:8/26-9/8,2019
オーダー・オブ・プレー
ライブスコア
大会日程
シングルス賞金(男女同額)
優勝:$3,850,000(4.3億円)
準優勝:$1,900,000(2.1億円)
ベスト4:$960,000(1.1億円)
ベスト8:$500,000(5500万円)
4回戦:$280,000(3100万円)
3回戦:$163,000(1800万円)
2回戦:$100,000(1100万円)
1回戦:$58,000(640万円)
賞金ブレークダウン($1=約110円)
USオープンは、WOWOWで8月26日~9月9日、連日生放送。ナビゲーター:伊達公子、解説:鈴木貴男、村上武資、神尾米、近藤大生、坂本正秀
記事塚越亘/西谷明美/森下泰/塚越景子 写真佐藤ひろし/TennisJapan