10月2日(水) 「楽天ジャパン・オープン」3日目
2回戦が行われ、35歳の添田豪(GODAI)が「テニス人生をかけて」世界一位のノバク・ジョコビッチ(セルビア、32歳)に挑戦、大接戦の末に競り負けた。
厳しい予選を勝ち上がってきた136位の内山靖崇(北日本物産)が、45位と格上のアルボット(モルドバ)を6-7(2)、6-3、6-4の逆転で破り8強になった。
内山のツアー大会8強は、今年1月のATP250ブリスベン(豪州)以来、2度目。ATP500の大会では初めてのことだ。
準々決勝では53位とまた格上のオペルカ(米国)と対戦する。
西岡良仁(ミキハウス、60位、23歳)は第5シードのリュカ・プイユ(フランス、24位、25歳)に敗れた。
3日(木)はダニエル太郎が8強入りをかけて戦う。10/3 オーダー・オブ・プレー
添田豪
テニス人生を賭け戦った
37位のヤンレナト・シュトルフ(ドイツ)に逆転勝ちした添田は世界の王者ジョコビッチとの一戦に、「テニス人生をかけて頑張る」と言った。
第1セットは第3ゲーム、5度のデュースの末にサーブを落とす。
第2セットも3-4からサーブを落とし3-5としてしまったが、続くゲームでブレークバックし4-5とする。
4-5、添田サーブで15-40とマッチポイントを握られる。
デュースに持ち込むが3度目のマッチポイントも握られた。
しかし、そこも凌ぎ、3回のデュースの末にキープ、5-5と追いつく。
5-7で敗れてしまったが、大観衆は添田の「テニス人生を賭けた」バトルに感動した。
添田の肩を抱き、健闘を祝福する王者ジョコビッチ。良いシーンだった。
「去年から今年前半にかけては、(成績も上がらず、テニス選手人生も)終わりかなと思っていたけど、
またトップ100にカムバックできる手応えがある。」この戦いでテニス人生を取り戻した35歳だ。
本当は出場できなかった内山靖崇8強
トップ100入り見えた!
130位台の内山はエントリー締め切り時点では予選に出られないランキングだった。(今年のジャパンオープン予選カットは115位)
しかし本戦のワイルドカードだった西岡良仁が自力で本戦入り。それにより、内山が繰り上がり予選の推薦枠をゲットした。
そんな幸運でプレーできることになると、予選1回戦では最高ランキング21位、アメリカのデ杯プレーヤー、ステーブ・ジョンソンを6-3,6-3で破るなどし、厳しい予選を勝ち上がる。
本戦でも曲者プレーヤー、第4シードのB・ペール(フランス)を6-2、6-2のストレートで破った。
<<2回戦>>
◎Q]内山靖崇 67(2) 63 64 ●アルボット(MDA)
アルボット(モルドバ)は今年デルレイビーチでツアー初優勝をするなど39位になっている。
対戦成績は1勝2敗。だが、その1勝は2011年のイタリアでのフューチャー大会。直近では2017年の中国でのチャレンジャー、2-6,1-6で敗れている。
第1セットは0-3からタイブレークに持ち込むが落とす。
劣勢だが、「自分のプレーをすれば」と気持ちを切り替え、第2セットを取り戻す。
ファイナル・セットはリターン・エースを決めるなど第3ゲームをブレーク。
5-4、サービング・フォ・ザ・マッチではTへ時速210キロのサービス・エースを決め40-0とマッチポイント。
40-15、2度目のマッチポイントはフォアへ鋭く切れていく、松岡修造が得意としていた修造サーブで勝利を決めた。
「信じられない。
皆さんの応援で、体力が尽き欠けていたけど持ちこたえることができた」とファンへの感謝も忘れない、内山靖崇だ。
8強入りで90ポイント確保、「年内に100位以内を目指す上」内山の目標が目の前に迫ってきた。
西岡良仁
の良さ封じられる
対戦相手にとって、西岡のスピンを効かせた粘っこいプレースタイルは戦いづらい。
プイユは西岡らしいプレーを封じるために、先制攻撃をしかけてきた。そしてそれが当たった。
「サーブも、ストロークも打ち込まれた」と西岡、「相手を崩す隙」がなく、1-6,2-6で敗れた。
$1,928,580 ATP500 Japan Open
会場:有明テニスの森公園
ライブスコア
オーダー・オブ・プレー
<<シングルス2回戦>>
◎1]ジョコビッチ(SRB) 63 75 ●添田豪
◎5]プイユ(仏) 61 62 ●西岡良仁
3]ゴファン(BEL) vs シャポバロフ(CAN)
6]チリッチ(CRO) vs 鄭現(韓国)
◎オペルカ(米) 76(4) 76(2) ●シモン(仏)
◎Q]内山靖崇 67(2) 63 64 ●アルボット(MDA)
ハリス(RSA) vs Q]ミルマン(豪)
ダニエル太郎 vs トンプソン(豪)
本戦ドローnet
本戦ドローPDF
記事:塚越亘 塚越景子 写真/伊藤功巳/鯉沼宣之/TennisJapan