10月4日(金) 「楽天ジャパン・オープン」5日目

錦織圭(日清食品)が怪我で不在のジャパンオープンだったが、西岡良仁(ミキハウス)、ダニエル太郎(エイブル)、添田豪(GODAI)、内山靖崇(北日本物産)、4人の日本人プレーヤーが2回戦に進み、ダニエルと内山は8強と活躍した。

残念ながら「内山靖崇ダニエル太郎」の準決勝は実現しなかった。

内山は2メートル11センチのR・オペルカ(米)に3-6,3-6。
ダニエルは予選から勝ち上がってきたJ・ミルマン(豪)の粘りに4-6,0-6で敗れた。

内山靖崇
悔しさよりも、100位目前のワクワク感

この身長差、内山も183cmあるがオペルカは211cm!


<<準々決勝>>
オペルカ(米) 6-3 6-3 ●Q]内山靖崇

本来なら出場できなかった136位の内山靖崇。
推薦枠だった西岡良仁が自力のランキングで本戦にストレート・インできたために推薦枠が一つ空き、繰り上がりで予選に出場することができた。
予選2試合を勝ち抜き本戦入り。本戦では1回戦で第4シードのペール(フランス)、2回戦ではアルボット(モルドバ)と格上のプレーヤー達を破り、8強入り。

準々決勝で身長211センチとツアー最長身のビッグサーバー、ライリー・オペルカ(米国=53位)と対戦した。
オペルカは2月のNYオープンでツアー初優勝している。その時の準決勝、208センチのイズナー(米)戦は6-7(8)、7-6(14)、7-6(4)、6回のマッチポイントをセーブして逆転勝ちしている。(その試合、二人のサービス・エースの数は合計81個だった)

「最初は返せるかと思ったが、段々とコースが読めなくなった。
角度が違うし、高く跳ねてくる」。
相手のサーブ力に自分のサービス・キープにプレッシャーがかかってくる。

第1セット、2-3、内山のサーブの時は3度のデュースに縺れ、連続のダブルフォルトでサーブを落とした。
第9ゲームでデュースに持ち込むがブレーク・バックはできず、3-6で落とす。

第2セットも3-3まで競り合うが、連続ダブルフォルトでサーブを落とすと、第9ゲームもブレークされ敗れた。

オペルのサービスゲームでは第1セットの第5ゲームで15-30と先行しただけで、第2セットはわずか3ポイントしか取れなかった。

敗れてしまった内山だが、このジャパンオープンでは確かな自信をつけたようだ。
「悔しさよりも、100位が目の前まで来たワクワク感が強い」。
来週の世界ランキングは110位前後になる。目標の100位内が手に届くところにきている。

ダニエル太郎
これがプレッシャーか?

ダニエル太郎 思うようなプレーができなかった


<<準々決勝>>
Q]ミルマン(豪) 6-4 6-0 ●ダニエル太郎

昨年ダニエルはツアー優勝も経験し、8月には64位になった。
今年は目標を高くしたが、成果はでず、苦しいシーズンを送っていた。

ランキングは127位、ジャパンオープンにはワイルドカードで出場する。
1回戦では第2シードのチョリッチを破る。
「チョリッチに勝ったんだから、それより下の人に負けちゃいけない」とか思わず、無欲に戦い、2回戦でトンプソンに勝った。

しかし準々決勝では違った。

ミルマンとは1勝2敗、昨年のUSオープン前哨戦で6-4、7-6(7)と競り勝ち、4強と活躍したが、ミルマンは本番のUSオープン4回戦ではフェデラーを3-6、7-5、7-6(7)、7-6(3)で破り8強と大活躍している。

オープニングゲームでマミルトンのサーブを破り快調な出だしと思えたが、「タイトな感じで、1、2回戦のようには振り切れなかった」。
「サーブ自体は悪くなかった」と言うが、サービスゲームのキープに苦しむ。
色々なことがダニエルの本来のプレーを妨げているようだった。
それはこの準々決勝の緊張感、強風、相手の粘り、勝てば100位内に戻れるという雑念などからだろうと自己分析する。

しかし記者会見の最後には「今週のプレーを忘れず、ここで掴んだ自信で次の大会に臨みたい!」。ダニエル太郎の気持ちは切り替わっていた。

楽天ジャパンオープン
$1,928,580 ATP500 Japan Open
会場:有明テニスの森公園
ライブスコア
オーダー・オブ・プレー

<<準々決勝>>
◎1]ジョコビッチ(SRB) 61 62 ●5]プイユ(仏)
◎3]ゴファン(BEL) 62 62 鄭現(韓国)
◎オペルカ(米) 63 63 ●Q]内山靖崇
◎Q]ミルマン(豪) 64 60 ●ダニエル太郎

<<2回戦>>
◎1]ジョコビッチ(SRB) 63 75 ●添田豪
◎5]プイユ(仏) 61 62 ●西岡良仁
◎3]ゴファン(BEL) 76(5) 76(2) ●シャポバロフ(CAN)
◎鄭現(韓国) 64 36 61 ●6]チリッチ(CRO)

◎オペルカ(米) 76(4) 76(2) ●シモン(仏)
Q]内山靖崇 67(2) 63 64 ●アルボット(MDA)
◎Q]ミルマン(豪) 63 62 ●ハリス(RSA)
ダニエル太郎 64 76(3) ●トンプソン(豪)
本戦ドローnet
本戦ドローPDF

ダブルスドロー
予選ドロー
錦織圭(日清食品)は、右ひじのケガで欠場
WOWOW 放送

予選から8強頑張った内山靖崇

記事:塚越亘 塚越景子 写真/伊藤功巳/鯉沼宣之/TennisJapan