国枝慎吾パリ郊外のローランギャロスで開催中の全仏オープンは、5日に男子車椅子のシングルスを行い、第1シードの国枝慎吾(29歳)がステファン・オルソン(26歳、スウェーデン)を6-0、6-1で退け準決勝に駒を進めた。

圧巻の勝利だった。

相手のオルソンは、間違いなく強敵だった。グランドスラムの常連で、ランキングは最高2位を記録し、北京パラリンピックのダブルス金メダリストでもある。だがそんな実力者も、国枝の前では為す術がなかった。

国枝の武器であるスピードは赤土の上でも鈍ることなく、あらゆるショットに追いついていく。またこの日の国枝はサービスが好調で、ファーストサーブが入った時は89%の高確率でポイントを奪っていた。さらにリターンゲームでは、相手のセカンドサーブにぶつかっていくように向かい、鋭いリターンでポイントを量産。試合時間は僅か47分、総ポイント数は53対25と倍以上の開きがあった。

国枝にとって全仏オープンは、過去に4連覇を達成するなど相性の良い場所。3年ぶりの優勝に向け、まずは好発進を切った。

写真は、3年ぶりの全仏制覇を目指す国枝慎吾
Photo by Hiroshi sato

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