6月14日付けのITF(国際テニス連盟)シニアツアーランキングにて有本尚紀(日本商業開発)、佐藤政大(日本商業開発)が、45歳以上のダブルスで世界1位に輝いた。
クロアチア・ウマグで開催された「European Senior Championships tennis tournament」というグレード1000 (世界選手権の次にポイントの高い)大会に6月7日から参戦し、40歳以上の部で優勝したことによってポイントが加算され、最高位をマークした。
前人未到の地位を築いた佐藤政大は「あまり実感がありません。ただランキング表を見ると1位になっているのでまだビックリが先です。Facebookのメッセージやメールなどでたくさんのおめでとうをいただいて、ジワジワうれしく感じるようになってきたところです」とコメントした。
有本尚紀は「優勝できた試合が終わった翌週の6月14の月曜日にネットで自分たちのランキングを見てI位になっていたのでめちゃくちゃうれしかったです。大会前はランキング2位だったので、もし今回のクロアチアの大会で優勝できたら念願のI位もあり得るのではとどこかで思ってはいましたが、それよりもクロアチアにまず行けるかどうか、大会に参加できたとしてもそう簡単に優勝できるものでもないので勝てるかどうかなどそちらの方が優先だったので1位と言うランキングはなんとなく頭の片隅にはあったかもしれませんが、ほとんど考えていなかったです」と話し、コロナ禍でのツアー参戦、目の前の勝利に力を尽くしたことを語る。
2019年にあと75ポイント差の2位となったものの、1位には辿り着けなかった2人。2020年にはツアーの制度が変わり、その後はコロナの影響で大会は中止に。現在の海外渡航についても2人で検討したというが、5月にクロアチアでの大会開催が発表され、再び海外ツアーへ参戦した。
「シニアで世界1位を目指す」ことを目標に地道な努力を積んできた2人が、日本シニアテニス界を盛り上げる、まさに”偉業”を達成した。
写真=佐藤政大 原稿=保坂明美