2回戦にして、2018年の決勝カードとなるN・ジョコビッチ(セルビア)とK・アンダーソン(南アフリカ)が対戦し、世界ランキング1位のジョコビッチが、6-3、6-3、6-3のストレートで退けた。
西岡良仁(ミキハウス)、日比野菜緒(ブラス)が共にウィンブルドンで初勝利を挙げた。
錦織圭(日清食品)はグランドスラム大会通算100勝を挙げたが、内山靖崇(積水化学工業)のグランドスラム大会初勝利は成らなかった。
雨で進行が遅れたために、錦織圭、西岡良仁、日比野菜緒の2回戦が休みなく行われる。7月1日オーダー・オブ・プレー。この日からダブルスも入る。オリンピック出場を決めた青山修子(近藤乳業)/柴原瑛菜(橋本総業)組も第5シードで出場する。
◎西岡良仁 7-6(5) 2-6 6-3 6-7(3) 6-4 ●J・イズナー
西岡良仁がJ・イズナー(アメリカ)を相手に、大金星を挙げた。
身長208センチ、ビッグサーバーのイズナーと、170センチ、ストローカーの西岡との対戦は、芝というサーフェスの特性からも、イズナーに分があることは明らかだった。しかし、その極端さが奏功したのかもしれない。西岡は試合を通してシンプルに自分のできる最大限を尽くしていることがうかがえた。
サービスゲームでは左利きという利点を最大限に生かし、低く滑るサービスを細かくコースに打ち分ける。高身長で腰高のイズナーは、ボールを持ち上げるのに苦戦し、身体の内側に向かって変化してくるスライスサービスには幾度となくその長い手足を詰まらせた。
それでも200キロ超えのボールを放つイズナーのサービスゲームを破れるチャンスは滅多にこない。第1セットはタイブレーク、第3セットも3-2で訪れたワンチャンスを生かしてセットを奪取した。
イズナーはサービス&ボレーを仕掛け、西岡の反撃を封じ込めようとする。ネット前にポトリと落とす絶妙なドロップボレーにはフットワークに自信を持つ西岡も苦しんだ。
ファイナルセットもお互いキープが続く中、西岡5-4、イズナーのサービスゲームでその綻びが訪れる。40-30イズナーのゲームポイント、サーブ&ボレーのハーフボレーを西岡がアングルに返球。手を伸ばして返したサービスライン付近のボールを、西岡は下がりながらフォアのスライスで相手コート深くにコントロールした。
このプレーに会場は沸き、西岡はさらなる歓声をジェスチャーであおる。2回目のデュースではそれまでほとんどミスのなかったフォアのミドルボレーをイズナーがネットにかけて、西岡のマッチポイント。前に来たイズナーをバックのパスで打ち抜き、ウインブルドン初勝利を収めた。
西岡は2回戦でスロベニアのA・ベデネと対戦する。
錦織圭 vs J・トンプソン(オーストラリア)、78位、27歳、身長183cm、最高ランキング43位
西岡良仁 vsA・ベデネ(スロベニア)、64位、31歳、身長183cm、最高ランキング43位
男子ドロー
◎日比野菜緒 6-1 5-7 6-3 ●B・ペラ
日比野菜緒(ブラス)は、前日6-1、5-7で日没サスペンデッドとなったB・ペラ(アメリカ)と、ファイナルセットを行い、1-1、5-3のゲームで2つのブレークを果たし、6-3で奪取。西岡に続いてウィンブルドン初勝利を挙げた。前日の第1セットと同様、立ち上がりのミスが多いペラに対し、アグレッシブに攻めた。
日比野は2回戦で、サスノビッチ(ベラルーシ)と対戦する。サスノビッチは第6シードのS・ウイリアムズ(アメリカ)が第1セットの第5ゲームで足を芝生に滑らせ筋肉を痛め、3-3で棄権。勝ち上がってきた。
本戦予選共に128ドロー
予選:6/21 – 6/25
本戦:6/28 – 7/11 2021
ロンドン現地時刻(時差-8時間)
ウィンブルドン天気
オーダー・オブ・プレー
ライブスコアウィンブルドン・ドロー
男子本戦ドローnet版
男子予選ドローPDF女子本戦ドロー
女子予選ドローPDF
Photo: H.Sato、Text.保坂明美