9月7日〜12日(本戦)に札幌市平岸庭球場にて『Uchiyama Cup』(賞金総額300万円、JTT-1)が開催される。この大会は現役プロテニスプレーヤーの内山靖崇が新設した大会で、トーナメントディレクターとしてツアーを回りながら準備をしている。

ツアーの合間をぬってトーナメントディレクターとして大会の準備を進める内山靖崇

今回はコロナ禍によりJTA大会となったが、本来はITF大会を前提に企画をしていた。内山が新規大会を開設した目的としては、アメリカやヨーロッパに比べて日本、そしてアジアのITF大会が少ないことに問題意識を感じたこと、そして自分が子どもの頃にプロの試合を見て受けた刺激を、今の子どもたちにも味わってほしいという思いがあるからだ。

内山の生まれ故郷の北海道・札幌で開催される今大会は、北海道で6年ぶりに開催されるプロトーナメントとなっている。「見る楽しみ」と「プレーする楽しみ」を同時に体験できるをコンセプトに、ジュニアクリニックや、草トーナメント『Chain Cup Uchiyama Festival@札幌』を同時開催し、愛好家が試合の合間にプロの試合を観戦できる。

また、ワイルドカード(主催者推薦枠)をSNSで公募するという日本テニス界初の試みも行われる。資格は「テニスのプロを目指している人」としており、応募方法は内山本人のSNSにその思いを届けること。全てに内山が目を通して決定する。

こういった新しい取り組みもさることながら、この大会は長期のビジョンを持って日本人選手を国際舞台へと導くためのビジョンを描いている。

「コロナの状況を見ながらですが、ITF大会に発展させ、大会数も3年後に3大会、5〜6年後には5大会に増やしていきたいと思っています。5大会になれば海外からも多く選手は集まってくると思うし、それによってレベルも高くなっていくはずです」と内山は語る。

”現役プロが…”というと打ち上げ花火のように聞こえがちだが、これは自らのキャリアを通して取り組む、内山靖崇の大きなプロジェクトといえるだろう。

大会の会場となる平岸庭球場

『Uchiyama Cup』大会概要

公認 公益財団法人日本テニス協会
主催 北海道テニス協会・内山靖崇
後援 札幌テニス協会、⽇本⼥⼦テニス連盟北海道⽀部、北海道テニス事業協会
運営 Uchiyama Cup実行委員会
協賛 積水科学工業株式会社、工新建設株式会社、株式会社エイチ・アイ・エス、株式会社ロイヤル・アーツ、株式会社COMP、合同会社トータルメディアファクトリー、株式会社ACE
期日 予選 9月5日(日)〜9月6日(月) 本戦 9月7日(火)〜9月12日(日)
会場 札幌市平岸庭球場(ハードコート:デコターフ)
種目 男子シングルス 本戦32ドロー / 予選32ドロー
男子ダブルス  本戦16ドロー
試合方法 シングルス 本戦:ベストオブ3タイブレークセットマッチ/予選:2タイブレークセットおよび10ポイントマッチタイブレーク方式
ダブルス 本戦:ノーアド2タイブレークセット及び10ポイントマッチタイブレーク方式
使用球 Tecnifibre X-One(JTA 公認球)
ボールチェンジ 本戦:7/9(6球) 予選:7/9(4球)
賞金総額 300万円
放送 YouTubeチャンネル「うっちー教室」で配信

■内山靖崇のTwitter

構成/保坂明美 写真/Uchiyama Cup実行委員会