第1シードの島袋将は貫禄を見せた。写真:長浜功明/Uchiyama Cup

9月10日(金)、札幌市平岸庭球場にて開催中の『Uchiyama Cup』が本戦4日目を迎え、シングルス準々決勝4試合と、ダブルス準々決勝1試合、準決勝2試合が行われた。

第1シードの島袋将(有沢製作所)は、楠原悠介(伊予銀行)に6-1,6-2と貫禄勝利で勝ち上がるも、それ以外の3試合がファイナルセットにもつれる接戦に。大学生の白石光(早稲田大学)は我慢強い展開で33歳の竹内研人(橋本総業ホールディングス)から勝機を見出す。

「大学生の強みはファイナルセットに入っても、再びファイトできるところだと思うので、それは生かせたと思う」と、第3セットの第1ゲームのブレークが鍵になったと語った。

鈴木昂(イカイ)は守谷総一郎(Team REC)を倒し、唯一、ノーシードでベスト4へ進出した。

大学生で唯一ベスト4へ入った白石光。写真:長浜功明/Uchiyama Cup

鈴木昂は守谷総一郎に勝利。写真:長浜功明/Uchiyama Cup

長いラリー戦を制し、岡村一成(橋本総業ホールディングス)に勝利した竹島駿朗(Team REC)は、コロナ禍の中でも今大会が開催されたことに「本当に良かった…」と本音を漏らす。昨年のこの時期に優勝など好成績を収めていた大会が、現在の緊急事態宣言下において相次いで中止となり、失うポイントも多くなっていたからだ。

感染症対策を万全に、無観客、イベントも中止して開催した、賞金総額300万円のJTT-1大会は、国内で活動する選手にとっては大きなもの。選手活動と並行してジュニアの育成にも携わる竹島は「練習時間は以前より減ってはいるが、だからこそ集中して取り組めている。ジュニア指導でこうしたらもっと良くなるということを教えつつ、自分でも色々考えられるようになってきている」と、今大会でもやるべきことに集中している。

相手のプレーの質が良ければじっくり打ち合い、ファイナルセット序盤でブレークし、ペースをつかむ堂々とした戦いぶりを見せた。

「大会が無くなっている中、皆さんのご尽力で開催していただいているのでそれをありがたく思いつつ、自分のできることをやっていきたい」

決勝進出をかけて、明日は第1シードの島袋将(有沢製作所)と対戦する。

国内大会が減る中での開催に「ありがたく思う」と竹島駿朗は語る。写真:長浜功明/Uchiyama Cup

【Uchiyama Cup】

2021年9月10日(金)10:00〜 札幌市平岸庭球場

男子シングルス準々決勝 島袋 将 [1]−楠原 悠介6-1 6-2
男子シングルス準々決勝 竹島 駿朗[6]−岡村 一成 [Q] 6-4 2-6 6-1
男子シングルス準々決勝 白石 光 [4] −竹内 研人 [7] 6-2 5-7 6-2
男子シングルス準々決勝 鈴木 昂−守谷 総一郎 [5] 6-3 6-7(4) 6-1

男子ダブルス準々決勝 守谷 総一郎/野口 政勝[3]−喜多 元明/岡村 一成 6-2 3-6 10-4
男子ダブルス準決勝 河内 一真/鈴木 昂−上杉 哲平/金城 充 6-4 6-2
男子ダブルス準決勝 柚木 武/楠原 悠介−守谷 総一郎/野口 政勝7-6(3) 6-2

【Uchiyama Cup 準々決勝】ベテランレフティー竹内研人とインカレチャンピオン白石光のシード対決!第1シードで今大会大本命の島袋将と急成長楠原悠介

【9月11日のオーダー・オブ・プレー】
札幌市平岸庭球場 – Aコート 10:00〜
男子シングルス準決勝 白石 光 [4]−鈴木昂
男子シングルス準決勝 島袋 将 [1]−竹島駿朗[6]
男子ダブルス決勝 河内 一真/鈴木 昂−柚木 武/楠原 悠介
表彰式

記事:保坂明美 写真:長浜功明/Uchiyama Cup