車いすテニス、ジュニア、プロがテニスでつながりダイバーシティへの理解を深めるイベント、『Wheelchair Junior Professional Challenge Tennis by BNP パリバ』(WJP)の第2回大会が、10月23日(土)、吉田記念テニス研修センター(TTC)にて開催された。
試合は、松井俊英率いるTeam Lokomaikaiと、荒井大輔率いるTeam Diverseの2チームが総ゲーム数を争う団体戦。ジュニアとプロ、車いすテニスと健常者の対戦、そして車いすテニスと健常者がペアを組む「ニューミックスダブルス」など、まさにテニスを通して多様性を表すものとなっている。
例えば、第4試合では、松井俊英と中学生女子の金子紗英組が大前綾希子と中学生男子の戸邉悠真組と戦い、第5試合では、車いすジュニアの小田凱人が健常者ジュニアの佐川永遠と試合をするなど、これまでにはなかった組み合わせや対戦で、色々なテニスの形を提案した。
大前は「(パートナーが)ダブルスをあまりしたことがないというので、『じゃあIフォーメーションをやってみよう!』と色々トライしながら戦った」とコミュニケーションの楽しさを語るとともに「未来へつながるテニスを見せてくれた」とジュニアの今後に期待する。
車いすジュニアの小田凱人は「車いすと健常者の戦いに壁はないというメッセージを自分の対戦を通して伝えたかったのですが、スコアを離され負けてしまい、うまくいきませんでした。もっと成長して戻ってきたい」と、新たな目標を見つけた様子だ。
シングルス、中学生女子とのミックス、車いすジュニアとのニューミックスと3試合に出場した発起人の松井俊英は「勝負事なので、チームが負けたのは本当に悔しい」とプロらしさを見せつつ、「チーム全員緊張したと言っていました。プレッシャーも含め、いい環境で試合をさせていただいたことを選手全員が感謝しています。僕は、テニスはまだマイナーなスポーツだと思っていますので、たくさんの方の力でこの大会を広めてほしいです」と協力を仰いだ。
試合は荒井大輔率いるTeam Diverseが35ゲーム獲得し、22ゲームのTeam Lokomaikaiを13ゲーム上回り勝利を収めた。
【試合の模様はGAORA SPORTSのYouTubeにてアーカイブ配信】
Team Lokomaika
☆松井俊英プロ
齋田悟司プロ( WH )
眞田卓プロ( WH )
中新ゆずりは( TTC :高校 1 年生)
小田凱人 (WH Jr)
川合雄大( WH Jr)
金子紗英 ( TTC :中学 2 年生)
佐々野優香( TTC :中学 3 年生)
中澤吉裕( JWTA:ナショナルチーム監督)
Team Diverse
☆荒井大輔プロ
美濃越舞プロ
宇佐美慧 プロ( WH・クァード)
大前綾希子 プロ
岡村一成プロ
吉村大生プロ
戸邉悠真( TTC :中学 2 年生)
齊藤心海(あじさい: 中学2年生)
佐川永遠(あじさい: 中学2年生)
※☆はキャプテン、WHは車いす
【試合結果】
Team Lokomaikai vs Team Diverse
第1試合 S 松井俊英 3−4 吉村大生
第2試合 S 川合雄大 2−4 荒井大輔
第3試合 D 斎田悟司・佐々野優香 2−5 荒井大輔・齊藤心海
第4試合 D 松井俊英・金子紗英 3−4 大前綾希子・ 戸邉悠真
第5試合 S 小田凱人 2−8 佐川永遠
第6試合 S 中新ゆずりは 3−4 大前綾希子
第7試合 エキジビD 眞田卓・ 中澤吉裕 3−1 美濃越舞・宇佐美慧
第8試合 D 松井俊英・小田凱人 4−5 荒井大輔・岡村一成
総取得ゲーム数 22対35 ※Team Diverseの勝利
※エキジビションマッチは含まず
【大会要項】
第2回 Wheelchair Junior Professional Challenge Tennisby BNP パリバ
~プロテニスプレーヤーが本気を伝える!~
主催:公益財団法人 吉田記念テニス研修センター(TTC)
共催: WJP 実行委員会
後援:千葉県柏市・我孫子市・流山市、柏商工会議所、柏市観光協会
特別協賛 :BNP パリバ
協賛:株式会社エグチ 株式会社星広告 ヨネックス株式会社
日程: 2021 年 10月 23 日(土) AM11 :00〜PM3: 30
会場:公益財団法人 吉田記念テニス研修センター(TTC) インドアコート
競技方法: 2 チームによる団体戦 8 試合( 1 試合 25 分のタイムマッチ
※1 試合はニューミックスのエキジビションマッチ( 15 分)
コートサーフェス:ハードコート(デコターフII)
使用球 :ヨネックス
取材・写真/保坂明美