「2022 全豪オープン」 の大会5日目が1月21日(金)に行われ、第13シードの大坂なおみ(フリー)が3回戦、アメリカのA・アニシモワ(60位)と対戦した。

アニシモワは2019年全仏でハレプを倒し、ベスト4に入った20歳のニュースター。今大会でも東京五輪金メダル、第22シードのB・ベンチッチに勝利し、3回戦に進出した。

初対戦となったこの試合、立ち上がりアニシモワに硬さが見られ、2本のダブルフォールトを犯し、いきなり大坂のサービスブレークから始まる。

両者180cmという長身から良いサービスを繰り出し、その後はキープが続く。1ゲーム目のブレークを守った大坂が、第1セットを6−4で奪取した。

第2セットの第2ゲームで、大坂はブレークポイント3本を握られる。しかし力で打ち負かすのではなく、ミスのないペースでボールを配球することで、アニシモワからミスを引き出し、キープに成功した。

しかし、高い打点から角度をつけたサービスやリターンを得意とするアニシモワは、1本目で優位に立つことができる。第4ゲームではリターンで主導権を握り、大坂のサービスをブレークすると、このセットはアニシモワが6−3で取り返し、ファイナルセットへ。

第3セット、アニシモワのリターンがプレッシャーとなり、大坂は1stサービスの確率が極端に下がる。同じくアニシモワもダブルフォールトが増え、お互い緊張感を持った中、サービスをキープが続く。

5−4の第10ゲームでは大坂が2つマッチポイントを握るが、それを逃すと6−6となり10ポイントタイブレークへ。

持ち味である球威で相手にプレッシャーをかけるか、ラリーからポイントを制してプレッシャーをかけるか…。そんなせめぎ合いだったのかもしれない。それまでどちらかというとアニシモワと打ち合ってポイントを取っていた大坂だったが、リターン1本目を強く打ちすぎてミスが出るなど、球威を求める比重が大きくなり、マッチタイブレークでアニシモワに敗れた。

大会2連覇はならなかったが、今大会の大坂は、スコアよりも内容の良さを重視しているという。この試合でも、本来なら打ち抜きにいくところを我慢し、センターラリーに持ち込んだり、リターンでポジションを少しずつ変えるなど、色々な工夫が見られた。

全米以降長い休暇を取った大坂は、スライスやネットプレーを磨くなど、テニスの幅をより広げようとしている。まだ7試合、今後の進化が楽しみだ。

大坂なおみ● 6-4 3-6 6-7(5-10) ○A・アニシモワ

大坂なおみ 3回戦ハイライト動画

大坂なおみ 2回戦ハイライト動画
大坂なおみ 1回戦ハイライト動画

大坂なおみ、この敗戦で1870ポイントを失うこととなり、全豪オープン後のランキングは80位台か90位台になってしまい土居美咲に抜かれてしまうことになりそうだ。

2022 全豪オープン
予選: 1/10(月) - 1/14(金)
本戦: 1/17(月) - 1/30(日)
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アニシモワに敗れた大坂なおみだが、今後のテニスの進化が楽しみだ。 写真/H.Sato

記事:保坂明美 写真: H.Sato