1月20日 「2022 全豪オープン」 Day 4
厳しい予選を勝ち上がり見事本戦入り、1回戦も勝利した ダニエル太郎(エイブル)が2回戦で今度はなんと元世界一、オリンピック金メダリストに2度輝いている偉大なテニスプレーヤー アンディ・マレー(イギリス)に気後れすることなく、6-4、6-4、6-4のストレートで見事勝ち切った。
ベッカーやイワニスビッチを世界一に育てた名伯楽テニスコーチのボブ・ブレットは「勝つことを怖れるな!」と言う言葉を良く言っていた。
ゴルフをしたことがある人ならわかると思うが、自分のベストスコアで回れそうな時に、普通なら簡単に入れられるオッケーパットを緊張で外してしまう。(すみません、ゴルフの話で)
ビビってミスをしてしまう。そんな経験のある人は多くいるだろう。
そんな状況の時「負けることを恐れる」のではなく、「勝つことを怖れるな」で勇気持ってプレーしろと言うことだろう。
ダニエル太郎はなんと、40-15で掴んだマッチポイントの時、今まで一度もトライしていなかったサーブ&ボレーを敢行した。
クロスのサーブを入れるとスルスルとネットに詰め、ボレーを決めたのだ。
こんな時はダブルフォルトをしてしまったり、
サーブが入っても、結構しめた!思い通りだ!と思った次の瞬間に気を緩めミスしてしまうケースがプロの試合でも多くある。
しかしダニエルはしっかりとバックボレーをオープンに決めた。
決めた瞬間は思わず手をブルブルと振り厳しい顔をしていたが、そのポイントがいかに大きく、大切であったかが表れていた。(見事に決めたサーブ&ボレー 動画)
このサーブ&ボレーは「勝つことを怖れず」敢行したのだろう。本人は「1回試してみてもいいかな」とこの日初めてトライしたものと言うが、その冷静沈着な判断をその時決断でき実行した勇気は立派で素晴らしかった。もちろんその裏には普段の練習で習得していた技術で自信もあったからだろう。
ダニエル、3回戦は次世代のトッププレーヤー20歳、世界10位の J・シナー(イタリア)と22日(土)第4試合(日本時間で15時以降)で対戦する。オーダー・オブ・プレー
ダニエル太郎 尊敬するプレーヤー破る
何度もあったピンチをしのいだ
<<男子2回戦>>
◎ ダニエル太郎 64 64 64 ●アンディ・マレー(試合データー)
アンディ・マレーは最高ランキング1位(2016年)、ツアーでは46勝。
その中には2016年のリオ、2012年のロンドンオリンピック、グランドスラム大会では2013年、2016年のウィンブルドン、2012年USオープンの優勝がある。(マレー グランドスラム大会成績)
股関節の手術などで、一時は世界800位以下に転落したが、テニスに対しての情熱で復帰、前哨戦(シドニー)でも準優勝している。
1回戦で第21シードのN・バシラシヴィリ(ジョージア)を6-1、3-6、6-4、6-7(5)、6-4 約4時間(正式には3時間52分)のフルセットの激戦の末にやぶっている。
第1セット
1-1、マレーのサーブをダニエルはデュース6回、26回のラリー戦後、高い打点でダウン・ザ・ラインを決め先に2-1とブレーク。
しかし第6ゲームをブレーク・バックされる。
3-3、なんとダブルフォルトなどでマレーがサーブを落とす。
5-4、ダニエルのサービング・フォ・ザ・セット
バックボレーを決め40-0とセットポイント、
Tへサービス・エースを決めダニエルが6-4でセットを取る。
凄い!!!!!
第2セット
第2ゲーム、ダニエルのサーブ、
4回のブレーク・ポイントをセーブ、5度目のデュースで1-1とキープ。
フォアのリターン・エースを決めるなど、先にブレーク、2-1とする。
5-4、ダニエルのサービング・フォ・ザ・セット
ここまでダニエルのウイナーの方が30本と多く、試合をリードしている。
ラリー後、フォアのダウン・ザ・ラインを決め40-0とセットポイント。
6本目のラリー、マレーのストロークはロング
6-4で第2セットも取った。
第2ゲーム、4本のブレーク・ポイントをセーブしたのが大きかった。
第3セット
ダニエルは30-0からサーブを落とす。
0-2とピンチのダニエルだったが、すぐにブレーク・バック。1-2とする。
ダニエルを攻めるマレー、30-40とブレーク・ポイントを握るが、ダニエル2-2とキープ。
マレーも意地で4-3キープ。
これからは精神戦だ。
ダニエルが思い切りドライブ・ボレー、入っている。ギリギリで危なかったが!!!!!
4-4とキープ。
マレーのサーブ、マレーのドロップ・ショットを拾い返し、15-40。
30-40となり、マレーはバックをネットしてしまう。
マレーはラケット叩きつけ、ウォーニング受ける。
5-4、ダニエルのサービング・フォ・ザ・マッチ
マレーのバックがネットにかかり、40-15とダニエルがマッチポイント!!!!!!!!!!!
大歓声のためにプレーが遅れると、時間かかり過ぎとダニエルが警告を受ける。
ちっと嫌な展開だ。
2020年USオープンでの西岡良仁(ミキハウス)対マレー戦を思い出す。
西岡は6-4、6-4、と2セットアップしていたが、6-7(5)、6-7(4)、4-6と逆転負けをしているだ。その時の記事: マッチポイントあった 4時間38分の激戦逆転負け)
しかしここで前述のしたように、「勝つことを怖れる」ことなく、この試合初めてのサーブ&ボレーで勝利を決めた!!!!!!!!!!!
自らつかみ取った素晴らしいダニエル太郎の勝利だ。
ダニエル太郎vsアンディ・マレー ハイライト動画(約8分)
ダニエル太郎 オンコートインタビュー(約3分)
ダニエル太郎 記者会見(約6分)
1993年1月27日生れ
身長191cm 体重80kg
出身地: 米国ニューヨーク
父はアメリカ人のポール・ダニエルさん
母は日本人の泰江(やすえ)さん。
父が入っていた武蔵野村ローンテニスクラブ(埼玉県加須市)でテニスを始める。
小6、12歳までは日本で育つ。
父の転勤にともなってスペイン、バレンシアに移住。
そこのテニスアカデミーで、世界4位のフェレ-ルをはじめスペインなどトップ選手(サフィンもいた)とともにトレ-ニング。
出身校: 久喜市立太田小 - 名古屋国際学園中 - ローラルスプリングスクール高卒
プロ転向: 2009年2月
テニスを始めた年齢: 5歳
コーチ: 高田充(JTA)
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ダニエル太郎 グランドスラム大会成績
ダニエル太郎 強さの秘密 自然体な人柄
ダニエル太郎 強さの秘密 自然体な人柄も
男子ツアーTEB BNPパリバ・イスタンブール・オープン(ATP250)で初めてツアー優勝を果たしたダニエル太郎。 日本男子としては、1992年 韓国オープン 松岡修造、2008年 デ…
ダニエル太郎 ニュロニョロ(弱気の虫)克服 ジョコビッチ破る(2018年インディアンウエールズ記事)
本戦: 1/17(月) - 1/30(日)
予選: 1/10(月) - 1/14(金)
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<<男子シングルス>>
西岡良仁、ダニエル太郎出場
男子本戦 ドロー 本戦ドローATP版
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<<女子シングルス>>
大坂なおみ、土居美咲、日比野菜緒出場
女子本戦 ドロー
女子ダブルスドロー
ミックスダブルス ドロー
<<予選ドロー>>
ダニエル太郎、内山靖崇、添田豪、綿貫陽介、
男子予選ドロー
日比野菜緒、本玉真唯、奈良くるみ、 宮崎百合子、内藤祐希
女子予選ドロー
記事:塚越亘/塚越景子 photo H.Sato