4日、女子テニスツアーのASBクラシックはシングルス決勝が行われ、第2シードのアナ・イバノビッチ(26歳、セルビア)がビーナス・ウィリアムズ(33歳、米国)を6-2、5-7、6-4のフルセットで破り、キャリア通算12勝目となるタイトルを獲得した。

元世界ランク1位同士の対戦となった決勝は、イバノビッチが序盤から5ゲームを連取するなどリードを奪い、6-2、5-3と一気に優勝までリーチをかける。

対するビーナスはマッチポイントまで追い込まれたものの、ここから脅威の追い上げを見せて4ゲームを連取。逆転で第2セットを奪い、ファイナルセットに勝敗の行方を持ち込んだ。

第3セットに入ると、第2セットでチャンスを逃していたイバノビッチがオープニングゲームでラブブレークに成功。2本のブレークピンチを切り抜けてサービスキープを続け、粘るビーナスを振り切った。

2011年以来となるタイトル獲得となったイバノビッチは「ビックリです。今週は何も期待していませんでした。決勝に進出することも、優勝することもです。自分のベストを尽くすことだけ考え、ここでは快適にプレーできました」と、開幕戦でのタイトルに驚き隠さなかった。

また過去9戦して8敗していたビーナスからの勝利に「今日は素晴らしい試合でした。ビーナスはいつも厳しい相手です。彼女は偉大なチャンピオンで、今日もそれを証明してくれました。第2セットを失ったあとも、落ち着いてプレーできたことが満足です」と、喜びのコメント。

2008年の全仏オープンを制し、一気に世界トップへと駆け上がったイバノビッチ。その後は度重なる怪我にも泣かされ思うような成績を残せない時期もあったが、徐々にかつての輝きを取り戻しつつあり、最新の世界ランキングでは14位と、トップ10復帰を射程内にとらえている。