22日、オーストラリアのメルボルンで開催されているテニスのグランドスラムである全豪オープンは男子シングルス準々決勝2試合が行われ、第1シードのラファエル・ナダル(27歳、スペイン)と第6シードのロジャー・フェデラー(32歳、スイス)がそれぞれ勝利、通算33度目となるライバル対決が準決勝で実現する。
4回戦で錦織圭(24歳)を破りベスト8進出を決めていたナダルは、第22シードのグリゴール・ディミトロフ(22歳、ブルガリア)にセットを奪われたものの、3-6、7-6(3)、7-6(7)、6-2の逆転で勝利、今大会では通算4度目となる準決勝進出を果たした。
セットカウント1-1で迎えた第3セット、お互いに1度のブレークと譲らない展開の中で迎えたタイブレークで、先にセットポイントのチャンスを迎えたのはディミトロフだったが、2本のピンチを切り抜けたナダルがこのセットを奪うと、第4セットはナダルが主導権を握り2度のブレークに成功、ディミトロフに反撃のチャンスを与えないまま勝利を収めた。
勝負の分かれ目となった第3セットについて聞かれたナダルは「第3セットを取れたのは重要でした。第1セットを失ってから、続く2セットをタイブレークで取り返しました。これは相手にとっては精神的に辛いことだったと思う」と、キーポイントだったと認めている。
キャリア通算22度目となるグランドスラム準決勝に進出したナダルは、第6シードのフェデラーと対戦する。フェデラーはナイトセッションで行われた試合で、第4シードのアンディ・マリー(26歳、英国)を6-3、6-4、6-7(6)、6-3で下し、今大会では11年連続となるベスト4進出を果たした。
かつての世界ナンバー1でサーブ&ボレーの名手として知られたステファン・エドバーグをコーチに迎え、今大会に臨んでいたフェデラー。この日の試合では、実に66回ものネットプレーを仕掛け、そのうちの74%にあたる49ポイントを獲得するなど積極的なプレーで序盤から攻勢をかけ、マリーから2セットを連取する。
第3セットに入っても攻撃の手を緩めなかったフェデラーは、早々にブレークに成功すると、ゲームカウント5-4でサービングフォーマッチのチャンスを迎える。しかし、ここでマリーにブレークバックを許してしまったフェデラーは、タイブレークであった2本のマッチポイントも取り切れず、セットを献上してしまう。
第4セット第2ゲーム、フェデラーが0-40とブレークの大チャンスを迎えるも、ここはマリーが粘りを見せてキープに成功すると、試合は拮抗状態に。しかし、第8ゲームで値千金のブレークに成功したフェデラーが、続く第9ゲームをキープしてゲームセット。3時間10分でマリーを振り切った。
フェデラーとマリーが全豪オープンで対戦するのは、今回が3度目のこと。2010年の決勝ではフェデラーがストレートで勝利し、昨年の準決勝ではマリーがフルセットで勝利していた。
ナダルとフェデラーはこれまでに32度の対戦をしており、戦績はナダルが22勝10敗でリードしている。またグランドスラムで対戦するのは、今回で11度目となり、今大会では3度目のこと。前回は2012年の準決勝で対戦しており、その時はナダルが勝利していた。