日本テニスの誇りと名誉をかけて戦う「大正製薬リポビタンPresents 全日本選手権97th」が、有明コロシアムおよびインドアコート(東京都・有明)にて10月22日(土)より開催されている。10月29日(土)には、女子シングルス決勝と、男子準決勝2試合が行われた。
男子準決勝1つ目は、第1シードの今井慎太郎(イカイ)と片山翔(伊予銀行)という昨年の準決勝と同カードに。6―1、7―5で今井が勝利し、2年連続の決勝進出を果たした。
【今井慎太郎のコメント】
「今大会、2回戦から1試合1試合反省点を生かし、レベルを上げていくことができています。今日は、これまでの試合に比べ、一番良い状態で臨めたと思います。とはいえ、まだ反省点はあるのでコーチと話しながら、明日はもっといい状態で臨めたらと思います」
相手の片山に関して
「去年も同じところで当たりましたが、相手どうこうより、目の前の試合に全力を尽くしました。自分のプレーをあまり乱さず安定したプレーができたことが良かったと思う。無理打ちして、バランス崩す形ではなく、整えて試合ができました」
明日の決勝について
「今まで何回もチャンスと言われていたし、勝ち進むこともできてはますが、結果を追い求め過ぎても良くないので、ベストに近いプレーをすることが一番大切だと思います。決勝だからと特別意識するのではなく、明日、また、もう1試合、全力出し切るという気持ちで臨みたいと思います」
もう一つの準決勝となる2試合目は、第4シードの関口周一(Team REC)と、第12シードの伊藤竜馬(橋本総業HD)の対戦に。関口はストレートへ早めに展開し、前に出てボレーするという作戦をとり、伊藤のパワーを封じる。6−4、6−4で試合を制し、初の決勝進出を決めた。
【関口周一のコメント】
「伊藤選手のストローク力が万全だった時は、今まではスライスで交わしたりペースを落として戦うことが多かった。今回は動きと引き下がらないで打ち合うということを意識しました。的を絞らせると一発が大きいので、ボールを散らすという意識も持っていました」
今回の全日本に対して
「とにかくファイトするということ、自分を信じて向かっていく。そこを大きなテーマとしてやっていました。精神的に揺らいでしまう場面は多々あったのですが、そういう意識を持っていることで1ポイント、2ポイントが違ったところがあったと思います。技術よりそういう心持ちが大事だということが一番感じているところです」
相手の今井慎太郎について
「誰が見てもわかるとおり、フォアがすごい。力もあるし、フィジカルも強いいと思う。大学出身なので、団体戦の経験も多くあり、こういう大事な一戦での強さを持っているはず。その点僕も負けずにやりたいと思う。お互い初優勝がかかっているので、どうなるかわかりませんが、僕にできることは今日と同じように引かないこと」
明日の決勝について
「今まで通りには行かないかもしれませんが。決勝辞退楽しんで、納得できるプレーをしたいと思います」
【伊藤竜馬のコメント】
「昨日の添田君との試合のような、いいプレーができた後、体がキツくなることが多く、動くのが厳しかった。そういう中でも自分のできることはしたと思うし、最後ブレークできたら流れは変わっていたかも。今日は彼(関口)がいいプレーをした」
「16年間プロとしてやってきて、昨日のように動いたり、追い込んだ次の日に思うように動けないという現実と直面している。ヒザに関しては、痛み止めを飲んだり、試合前にできることは全てやった、痛みが続くようであればテープをやろうとトレーナーと話しをしていたので、準備はできていた。
今はプロテクトランキングでチャレンジャーレベルに9大会出られるので、今年後半から3月くらいまでかけて、自分まだ通用するのか、考えながらやっていきたい」
■全日本選手権 試合は『Japan テニスLIVE』で視聴可能。 男女シングルスは64ドロー、トップ16シードの選手は2回戦からの出場となる。 男女シングルスの優勝賞金は400万円。 副賞として優勝者と準優勝者には日本航空の往復チケットなどが贈られる。 <<女子シングルス 決勝>> [1]○坂詰姫野(橋本総業HD)6-3 6-3 [5]●小堀桃子(橋本総業HD) 女子本戦ドロー 女子予選ドロー <<男子シングルス 準決勝>> [1]○今井慎太郎(イカイ)6-1 7-5 [8]●片山翔(伊予銀行) [4]○関口周一(Team REC)6-4 6-4 [12]●伊藤竜馬(橋本総業HD) 男子本戦ドロー 予選ドロー 10月30日(日)の試合予定 11:00〜 有明コロシアム <<男子シングルス 決勝>> [1]今井慎太郎(イカイ)vs [4]関口周一(Team REC) 男子本戦ドロー 男子予選ドロー <<女子ダブルス 決勝>> 小堀桃子&瀬間詠里花(橋本総業HD)vs 今西美晴&大前綾希子(EMシステムズ/島津製作所) 女子ダブルスドロー <<男子ダブルス 決勝>> 上杉海斗&松井俊英(江崎グリコ/APF) [1] vs 仁木拓人&柚木武(三菱電機/イカイ) [4] 男子ダブルスドロー 賞金ブレークダウンなど オーダー・オブ・プレー、ドローなど 決勝は NHKBS1で放送予定 10月30日男子決勝 |
記事:保坂明美 写真:鯉沼宣之/伊藤功巳