第37回テニス日本リーグ』の決勝トーナーメントが東京体育館にて開催され、2月19日(日)は、男女決勝、3位決定戦が行われた。

*第37回テニス日本リーグの結果

女子の2強とも言える橋本総業HDと島津製作所が決勝で対戦。昨年は準決勝で橋本総業HDが島津を倒し、そのまま優勝へと突き進んだ。

リベンジに燃える島津製作所の小森ひろこ監督は、勝利の哲学を選手たちに浸透させた。「勝つ、負けるはやることをやった先にある。『感謝の気持ち』や「サポートしている皆さんのために』という考え方はもういい。自分がテニスをすることで、何を届けたいのかを考えて戦うこと」を徹底した。

第1試合、S2で小堀桃子と戦った島津の加治遥は、「自分がまずどんなテニスをしたいかと考えてプレーした。先に攻めていくこと、ミスが出ることも想定しながら、引かずに戦うこと」を考えた。結果的にはミスも少なく、サービスも安定しており、終始試合の主導権を握って勝利した。

S1のエース対決では、ランキング最高位の本玉真唯が、昨年の全日本優勝者、坂詰姫野に先行を許す。第1セットを落とした後は、「自分のミスが多かったので、コースを狭めてそれを減らし、行けるところだけ攻めた」という展開が功を奏し、第2セットを取り返す。ファイナル・マッチタイブレークでも坂詰にリードを許すが、本玉がミスを誘い出し、10-6で押し切り優勝を決めた。

最後の桑田寛子/大前綾希子のダブルスは、橋本総業HDの瀬間詠里花/岡村恭香が意地の勝利を挙げて完全優勝はならなかったが、コロナ禍以降初の有観客試合にて、それぞれの選手がモチベーションを高く保ち、自分のテニスを最後まで貫いた成果と言えるだろう。

敗退するもS1の重責を担った橋本総業HDの坂詰姫野は、初のエースにて爪跡を残したと言える。本玉との違いは場数の差だった。今後、大舞台への場数が増えていけば、頼れるエースになれるに違いない。

3位決定戦は、ノアインドアステージが2-1でエームサービスに勝利した。

■決勝
島津製作所 2-1 橋本総業ホールディングス
S1 本玉真唯 3-6 6-0 10-6 坂詰姫野
S2 加治遥 6-1 6-3 小堀桃子
D 桑田寛子/大前綾希子 4-6 4-6 瀬間詠里花/岡村恭香

■3位決定戦
ノアインドアステージ 2-1 エームサービス
S1 上田らむ 3-6 6-4 12-10 鮎川真奈
S2 松田鈴子 6-2 6-0 加治成美
D 中塚桃子/山中千紘 6-7(5) 1-6 根本咲菜/鈴木沙也伽

■最終順位(女子)
優勝 島津製作所

写真:伊藤功巳


準優勝 橋本総業ホールディングス

写真:伊藤功巳


3位 ノアインドアステージ

写真:伊藤功巳


4位 エームサービス

写真:伊藤功巳


5位 リコー

写真:伊藤功巳


6位 九州電力

写真:伊藤功巳

最高殊勲選手 本玉真唯

本玉真唯 写真:伊藤功巳

最優秀新人賞 女子:松田鈴子/男子:原﨑朝陽

写真:伊藤功巳

構成/Tennis.jp (保坂明美) 写真/伊藤功巳