10月1日(日)、有明コロシアムにて開催中の 「東レ パン・パシフィック・オープンテニス」にて、シングルス決勝が行われ、第4シードのベロニカ・クデルメツォワが、ジェシカ・ペグラ(アメリカ)を7-5 6-1 のストレートで下し、今季初、通算2度目の優勝を飾った。

クデルメツォワは、シード勢の中では最も下位の第8シードという中、準々決勝で第1シードのイガ・シフィオンテク(ポーランド)をフルセットで倒し、準決勝でもアナスタシア・パブリチェンコワとの3時間25分のタフマッチを制して勝ち上がってきた。

「(ペグラは)タフで素晴らしいファイターなので、十分な対策を立てた」というクデルメツォワは、序盤から相手より先に攻めて主導権を握り、巧みなドロップやボレーを器用に組み立ててポイントを取る。先にブレークした1ゲームをペグラに返され、スコアとしては拮抗したが、内容としてはクデルメツォワが上回っていた。

1stセットを先取すると、サービスゲームに安定感が出るとともに、リターンゲームで思いきりの良さが生まれてくる。ペグラの甘くなったサービスをリターンで叩くなどしてプレッシャーをかけると、第2、第6ゲームをブレークし、6−1で栄冠に輝いた。

「(優勝できて)とても特別で幸せな気持ちです。ここ数か月は自分の状態があまり良くなく、いいテニスができませんでした。でも今週はポジティブな気持ちで取り組むことで、結果に結びつけることができました」と、笑顔を見せる。

ウインブルドン後にケガの影響で戦列から遠ざかり、万全な準備ができないことにより、結果も伴わなかったというクデルメツォワ。その苦しい状況から抜け出すべく臨んだ大会で、良い結果へとつながった。

「大切なのは全てのポイント全てのマッチしっかりとファイトすること。それが結果に結びつく…」

ランキングは重要ではないと言うが、このパフォーマンスを続けることができれば、トップ10も夢ではないだろう。

写真/伊藤功巳

【東レPPOテニス決勝】
○[8]V・クデルメツォワ 7-5 6-1 J・ペグラ [2]●

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取材・保坂明美 撮影/伊藤功巳