2024年11月13日から20日にスペインのマラガで女子国別対抗戦の「2024ビリー・ジーン・キング・カップ・ファイナル」が開催される。9月15日に東京・有明コロシアムで、杉山愛監督がファイナルに出場する日本代表選手の発表会見を行なった。

ファイナルには、12カ国の参加が決まっている。日本、オーストラリア、ドイツ、イギリス、ポーランド、ルーマニア、スロバキア、アメリカの8カ国が戦い、勝利した4カ国が、昨年優勝国のカナダ、準優勝のイタリア、ホスト国のスペイン、ワイルドカードのチェコの4カ国が待つ準々決勝に進出する。

今年からフォーマットがトーナメント方式に変更となり、負けた時点で終了。日本は1回戦でルーマニアとの対戦が決まっており、勝てば準々決勝でイタリアと戦うドローになっている。

「上位を狙っていける力がある」と杉山監督が言うメンバーは以下の通り。
シングルス/内島萌夏(安藤証券)、大坂なおみ(フリー)、日比野菜緒(ブラス)
ダブルス/青山修子(近藤乳業)、穂積絵莉(日本住宅ローン)

杉山監督は「11月中旬の開催は自分が現役の場合、かなり厳しい」とスケジュール面で選手の出場が難しいことを理解しながら交渉していたことを明かした。選手にとっては元々オフの期間が短い上に、ファイナルに出場することで翌年に向けて準備する時間が減ることを懸念しているのだ。全米オープンで初めて予選を突破して注目を集めた柴原瑛菜がメンバーに入っていないのは、翌年に照準を合わせているからだろう。

そんな中、このメンバーが揃ったのは、日本にとっては喜ばしこと。杉山監督は「ベストメンバーで臨めるのは幸せ」だと言い、「出るからには優勝を目標にしています。ルーマニア、イタリアと一つづつ勝っていけば上が見えてくる」と抱負を語った。少しでも長くスペインに留まって勝利を重ねながら、オフが短くなる選手たちにとっても、プラスの時間となることを願いたい。

取材・文/赤松恵珠子、写真/伊藤功已