
「ユニクロ全日本ジュニアテニス選手権2025」(2025年8月25日〜31日/有明コロシアム及び有明テニスの森公園)は31日、U12、U14の男女シングルス決勝が行われた。
■U12女子シングルス
U12女子決勝では、第1シードの太田光音と第2シードの小野愛梨が対戦し、小野が6-2、6-1のスコアで太田を下し、全国初優勝を飾った。
小野は、第1セットで「集中できた」と語り、試合序盤から主導権を握れたことが勝利の大きな要因だったと振り返っている。相手の太田が良いプレーを見せる場面もあったものの、小野は持ち前の攻撃的なテニスを貫いた。特に得意なフォアハンドで積極的に攻め、相手を崩すことができたという。

また、メンタル面での成長も優勝の鍵だった。それまでの試合ではゲームやポイントが取れずにイライラした瞬間もあったと正直に明かしながらも、決勝という特別な舞台がその気持ちを抑え、集中力を高める後押しになったという。この経験は、彼女の今後の選手生活において大きな財産となるだろう。

小野は今大会、「優勝しかなかった」と力強く答えた。その言葉通り、強い決意をもって臨んだ今大会で、見事その目標を達成。苦しみつつ準決勝まで勝ち上がった経験も、彼女をさらに高みへと導いた。


■U12男子シングルス
男子シングルス決勝では、第1シードの安居院咲空が第8シードの大賀翔平を6-3、6-0のストレートで破り、優勝を果たした。
お互い緊張感のある立ち上がりとなり、ブレーク合戦が続いた第1セットについて、安居院は「ファーストサービスがあまり入らなかった」ことや、「長いラリーでのミスが多かった」ことを反省点として挙げた。しかし、相手のセカンドサービスを積極的に攻めることができた点については手ごたえを感じていたようだ。

少ないチャンスをものにし、第1セットを獲得した後、安居院は「自分のプレーをすること」に意識を集中したと語った。第2セットからはサービスが安定し、攻撃的なテニスを展開。ショートクロスで揺さぶる戦術が功を奏し、主導権を握り、全国小学生テニス選手権に続き優勝を遂げた。

優勝を決めた瞬間は大きなリアクションはなかったものの、心の中では大きな達成感があったようだ。
今後の目標として安居院は「毎日コツコツ努力して、テニスの世界一になる」と力強く宣言した。今大会では「後ろから攻めすぎずに我慢するところは我慢し、相手を動かし、チャンスボールをしっかり打つ」というテーマを掲げており、そのプレーが実行できたことが優勝につながったと語った。


■女子ダブルス結果


吉川汐里/平井萌生奈 1-6 6-2 [10-5] 南杏衣莉/齋藤美希
■男子ダブルス結果


河村恵吾/長島大河 6-0 4-6 [10-1] 伊藤光之輔/辻真之介[8]
取材・写真:保坂明美(Tennis.jp)


