昨年のウインブルドン・ジュニアの部で優勝を果たした、世界ランク最高位532位のノア・ルビン(19歳、米国)。ルビンもWake Forest Universityに進学、全米大学を通じてプロを目指す選手の一人。ウインブルドンチャンピオンが大学に進学するのは20年ぶりという。
テニスの錦織圭選手も中学2年生の時に、米国のIMG・ニック・ボロテリーテニスアカデミーにテニス留学したことにより、世界を驚かせる大きな成長を成し遂げています。「I-Consports Japan」の代表として若手選手の米国大学への奨学金によるテニス留学・スポーツ留学を応援している米国在住22年のテニスコーチ馬場猛 (TAKESHI BABA)のインタビュー。
「近年のテニス、特に男子は、フェデラーの活躍に見られるように30代前後のプレーヤーがトップに君臨しています。80年代や90年代には、まだ10代でトップ10に入ったり、グランドスラムで優勝していた時代から比べ、今ではそれは皆無となっています。」
「そこには、テニスのレベルの向上はもちろんの事、肉体的にもよりパワーを求められて来ているため、ジュニアを卒業後しっかりと体づくりが出来る環境に身を置けるかが鍵となっています。その為、多くの選手たちはその場を求めて米国の大学に進学する選手が増えてきています。そして在学中、あるいは卒業後プロに転向し、世界のトップに上り詰める選手が多く出始めています。」
「その理由は米国の大学は施設に優れているだけでなく、スポーツ奨学金制度が充実しており、学費・教材費・寮費・食費・テニス用具・メディカル・遠征費まで全ての費用を補ってもら、その総額は1年間で400万円〜600万円もしており、それが4年間ではものすごい額になってきます。その費用を大学が負担してくれ、テニスのレベルが上がるのですから、ここを選ばない選手は余程の才能のある数%だけです。」
「そして大学には多くの世界ランキング保持者が在籍するため、テニスのレベルもものすごく高く、大学内でプレッシャーのかかった中、練習と試合を繰り返すわけですから、肉体的にも精神的にもかなりのレベルアップが見込めます。」
全米大学を経て活躍中の選手には、世界ランク自己最高ランク9位、ジョン・イズナー(米国)、16位のケビン・アンダーソン(南アフリカ)、同ランク37位のスティーブ・ジョンソン(米国)、同ランク62位のソムデブ・デバーマン(インド)、ダブルス世界ランク1位のマイク・ブライアン(米国)、ボブ・ブライアン(米国)などがいます。
記事:長嶋秀和
情報提供:馬場猛(I-Consports Japan)