グアムフューチャーズの鈴木貴男のバックハンドローボレー

1976年生まれ、38歳の鈴木貴男が、男子国際大会の下部大会となるグアムフューチャーズで初タイトルを獲得した。決勝戦は、菊池玄吾に6-3、6-3で勝利した。

鈴木は、プロになってすぐにチャレンジャー大会(フューチャーズより1つ上のグレードの大会)を戦いの中心として、ツアー(最上位の大会)にもチャレンジし続けてきた。出場試合数が減ってきたこの数年、フューチャーズでも戦うようになり、2年前の柏フューチャーズの準優勝がベストレコードだった。

※鈴木がプロになった当初は、フューチャーズというグレードはなく、4週を1セットで戦うサテライトが下部大会であった。

試合の立ち上がり、そして雨による短い中断後のリスタートでも集中力を切らさず、暑いグアムの戦いを若手以上に熱いプレーでコートを盛り上げた。セカンドセット中盤からは、より安定したプレーを見せていた。著者と同じ38歳、心からおめでとうと言いたい。

菊池玄吾のバックハンドリターン
対する菊池。

菊池にとって初のフューチャーズ決勝戦。「風が強かったので、スライスをより低く抑える必要があったが、それができた。」と言う鈴木に対し、菊池は「スピン系の選手とばかり戦う中、あのスライスをしっかり持ち上げてコントロールし続けるのは難しい」と語る。

菊池もよいスピンショットを打ち、タフにコートを走っていたし、チャンスもたくさんあった。ただ、勝負どころでは「鈴木が仕掛けて、菊池がどう対応するか」という勝負になっていた。特に、セカンドセット中盤からは、鈴木のミスが減っていき、短いボールはよくコントロールされた低く滑るスライスでネットに出ていく。菊池は、常によいパッシングショット(ボレーに対するショット)を打たないといけない状況に置かれいた。

だが、菊池にとって大切なのは、鈴木のスライスにどう対応できるか、ではない。

ストロークにはショートクロスを混ぜ、鈴木のセカンドサーブはもっと前で叩く、ネットに出る時は鈴木をフォア―に走らせる組立を行うことだった。それにより、鈴木はストロークの組み立てが難しくなる。組み立てが難しくなれば、鈴木がリズムよくアプローチへ向かうことができなくなっていくのだ。菊池には、それを行う技術はある。

「鈴木のプレーにどう対応するか」を前提にした戦いになっていたが、「鈴木に自分のプレーをさせない」、そして菊池自身が「自分のフォア―ハンドを活かすプレーをする」という戦い方をしてほしかった。

この試合、とにかく鈴木がオフバランスになっているシーンが少なかった。菊池が自分のゲームにできていなかったからである。そのトライが出来れば、フューチャーズの先のチャレンジャーでも十分に勝っていけるであろう。

関連サイト
グアムフューチャーズ2015

鈴木貴男
菊池玄吾