比類なき勝負強さを発揮し優勝

現在ジュニア世界ランキング99位、日本テニス界の海外に挑む、注目のジュニア選手たちの1人が16歳の田中優之介。長身から繰り出すサービスと相手のスマッシュに対してもしつこく粘り強い返球を試みる日本一のボールへの執着心ある選手。

今月、国際大会のジュニアで最大のグレードA大会としてロジャー・フェデラーグリゴール・ディミトロフらが優勝者として歴史を刻む大会、オレンジボウルにおいて清水悠太とダブルスに出場し優勝を果たした。

注目は決勝戦、シングルスを含め7度あったタイブレークにおいて全てに勝利するという比類なき勝負強さを発揮したところ。そしてダブルス2回戦ではシングルスで惜敗した相手に0-6、0-2から何度もマッチポイントを凌いでの大逆転勝ちを果たしている。

田中

1つずつ勝ちにこだわり一球一球に集中するようにしている

14歳以下の国別対抗戦においては日本代表に選ばれナショナルセンターで練習を行うも、ダブルス練習では松岡修造にも驚かれるほどの経験不足を露呈していたが、現在はジュニア世界ランク1位を追い詰めるまでのダブルスでの動きを見せ、驚異的な成長を見せている。

「目標は今は1つずつ勝ちにこだわり一球一球に集中することです。あとデ杯で内山選手のポジションを奪うことです(笑)」と話している田中優之介は、今季ジュニアの国際大会で2大会のシングルスと5大会のダブルスで優勝を果たした。

全豪オープン優勝を目指して

今後の予定は、来年の1月に全豪オープンの前哨戦と全豪オープンに出場予定の田中優之介。「全豪オープンではシングルス、ダブルス共に上位を目指していきたいです」とコメント。

アピールポイントは「こんな球も拾うかってくらいしつこく粘り、相手が疲れたときには自分から打っていくって感じです」という対戦相手の状況を良く把握し戦えるプレー、屈託の無い笑顔は日本のテニス人気を今後ささえるような選手として活躍を期待したい。

田中

記事:長嶋秀和