wowow20100511_1.jpg1992年からテニスのグランドスラム中継をスタートし、2008年以降は4大大会のすべてを放送しているWOWOW。男女ともに熾烈な争いが続いているのが今年のテニス界。世界的な人気はうなぎ昇りなのだが、そこに日本からもクルム伊達公子(39歳)、森田あゆみ(20歳)、そして右肘の手術から復帰し、チャレンジャー大会で早くも優勝と完全復活間近と期待される錦織圭(20歳)が参戦している。本格的テニスシーズンの到来を間近に、今後のグランドスラム中継の制作発表の記者会見が、5月11日(火)に都内で実施された。


ゲストにはWOWOWテニス・スペシャルコメンテーターの杉山愛さん、WOWOWテニス・ナビゲーターのフローラン・ダバディーさんの他、右肘の故障から復帰した錦織圭選手へエールを贈るため、ご自身も右肘の手術から奇跡的な復活を果たした元読売ジャイアンツの桑田真澄(42歳)さんがスペシャルゲストとして登場。トークショー形式でテニスへの思いや、今後のグランドスラムの見所などをそれぞれの視点で披露した。
「3つの大会はすべてコートサーフェスが違うので、それぞれに違う戦いが見られると思います。それぞれの大会の雰囲気の違いも楽しんでほしですね」と杉山さんが言えば、ダバディーさんは「今は男女ともにスタイルやパーソナリティのある選手が出てきました。今はテニスにとって本当にすばらしい時代です」と断言。「サッカーのワールドカップに負けないように、このスポーツを盛り上げて行きたい」と語った。
スペシャルゲストの桑田真澄さんは、「古くはマッケンローやボルグ、グラフやセレシュなどの試合を見るのが好きでしたし、ヒンギスの試合を見に行ったときには、最後の瞬間までどっちに打ってくるかわかりませんでした。彼女は小さいけれど、そういう技術で戦っている選手なんだなと感じました」と話すなど、実はかなりのテニス通。錦織圭選手には「自分が手術した時にも5ヶ月の葛藤の末の決断でした。それでも、勝った瞬間の喜びのために、つらい時期や厳しい練習も乗り越えていけるもの」と話し、「経験を積んでいけば、それだけ強くなりますが、負けることや納得できないことも増えます。もちろん、ネガティブな気持ちになるものですが、そこから自分で目標を設定して、マイナスの経験をプラスに変えて行くこと。そういうプロセスが選手を強くするんです」と強調。錦織選手へ贈られるサインボールに「試練」と書いた桑田氏は、「試練というのはつらい、苦しい、悲しいだけでなく、練習して試合に挑戦という意味もあるんです」と「一時テニスから離れたことが彼にプラスになっていると思います。本当に楽しみです」と力強くエールを贈った。
 
また、会場には、前週、サバンナチャレンジャーを優勝した錦織圭(20歳)選手から、メッセージが届いた。
◆錦織圭選手からの最新コメント
「昨年の3月に右ひじを故障してから1年近くツアーから離れていましたが、4月に入ってから 本格的に復帰することができました。またこんなに早く優勝できるとは思いませんでしたが、 先週のチャレンジャー大会で優勝することができとても嬉しかったです。今は右肘の状態も 良く、テニスの調子も良いので、トップレベルで活躍できるように頑張っていきたいです。
今は、失ったポイントをまた積み重ねないといけないので、プロテクトランキングをうまく使いながらグランドスラムにも再挑戦したいと思います。グランドスラムでは自分のプレーがWOWOWを通して日本の皆様に見てもらえる良いチャンスなので、そこで良い結果を出すために頑張って行きたいと思います。
これからも応援よろしくお願いします。
また、本日は、杉山愛さん、桑田真澄さんが会場にいらっしゃって、私にいろいろなアドバイスをしていただいていると聞き、本当に有難うございます。杉山さんにはアドバイスをたくさん いただいていて、いつか杉山さんの世界最高ランク8位を抜けるようにがんばります。
また、桑田さんにアドバイスをいただけるなんて、本当に光栄です。桑田さんが私と同じ右肘の手術から復帰して大活躍されたことは、とても励みになります。桑田さんのように必ず復活 しますので、見ていてください。」
wowow20100511_2.jpg会場では、杉山愛さんと、フローラン・ダバディーさんが、全仏オープンの優勝者を予想。杉山さんは、男子はラファエル・ナダルと、女子はジュスティーヌ・エナンを予想、ダバディーさんは同じくラファエル・ナダルと、女子は、自らファンでもあるエレーナ・デメンチェワの名前を挙げた。
■今後のグランドスラム大会
全仏オープンテニス(5/23-6/6) フランス・パリ
ウィンブルドンテニス(6/21-7/4) イギリス・ロンドン
全米オープンテニス(8/30-9/12) アメリカ・ニューヨーク
WOWOWではデジタル192ch、193chを含め、合計350時間以上の中継を予定。
上段写真撮影:柴田和彦、写真はクリックで拡大