5月29日 全仏オープン 3日目(賞金総額50憶円、シングルス優勝者賞金3億円)
昨日の夜は雷が鳴って大雨になった。今朝は曇りで20度だが蒸し暑く、いつものパリと湿気が違う。今にも雨が降り出しそうな天気だ。
第2セット、タイブレークで雨天順延となった杉田祐一(三菱電機)対ゼバロス(アルゼンチン)の試合は、杉田が再開後、このセットを取ったものの、4-6、7-6(3)、4-6、2-6で敗れ全仏初勝利はならなかった。
杉田/西岡良仁のダブルスも1回戦で敗退となった。
2年連続、11度目の優勝を目指すナダル、チリッチ、デルポトロ、女子では元世界1位のシャラポワ、2016年優勝のムグルサなどが順当に勝っている。
今日で男女シングルス1回戦がほぼ終了し、明日30日から2回戦が始まる。
錦織圭(日清食品)対ブノワ・ペール(フランス)はセンターコートの第3試合。
大坂なおみ(日清食品)対ザリナ・ディアス(カザフスタン)のは18番コートの第一試合に入った。
5/30 オーダー・オブ・プレー
大坂の試合は30日、日本時間18時から、錦織の試合は22時ごろからだろう。
杉田祐一 自分を信じ続けて戦う
〇H・ゼバロス(アルゼンチン) 46 76(3) 64 62 ●杉田祐一
対戦相手のゼバロスは101位だが、2013年には最高位39位まで行っている。
杉田、第1セットを落とし、第2セット、タイブレークに入り、2-0となったところで、雨のために中断、翌日に順延された。
昨日は二人ともプレーの出来は良かった。
タイブレーク、杉田の2-0から再開。
ゼバロス、チャンスボールをフォアドライブボレーミス、ダブルフォルトもあり、杉田6-3とセットポイント。
最後は昨日あれだけ入っていたフォアのドロップ・ショットもネットミス。7-3で第2セットを取り返す。
ミスをなくしたらこうなった感じだ。
第3セット
杉田は少しコートの中に入ってバックウィナーを積極的に取る。1-0とキープスタート。
杉田の第3ゲーム、2つ目のブレーク・ポイント。
杉田のフォアクロスがネットで1-2とブレークダウン。フォアのフィニッシュを小さく折り畳んでネットにかけた。
その後ゼバロスは段々と調子を上げてきた。ファーストのコースも厳しくなり、ドロップ・ショットもまたすごい角度で決める。
予測しないと取りに行けないショットだ。
結局4-6でこのセットを落とす。
第4セット
大事な杉田の第1ゲームをダブルフォルト2つ、凡ミス2つで簡単に落とす。0-1。
杉田の第5ゲーム。ゼバロスは黄金のフォアのドロップ・ショット二つ決めた。
反応もできずに、1-4。
最後はゼバロスにバックボレーを決められ2-6で敗退。
3時間の戦い。
1つ1つのプレーにはいいものがあってもそれが勝利に結びつかない。このあたりにジレンマがあるのだろう。
我慢して自分を信じ続けて欲しい。頑張れ杉田祐一。
杉田祐一 インタビュー
自分ができることをやるしかない
今年3月のBNPパリバ・オープン(ATP1000)から下部大会も含め、9大会連続の初戦敗退。その1大会目で屈した相手が今回のゼバロス。スコアーは7-6(5), 4-6, 6-7(4)3時間の激戦の末の敗退だった。
「0-5で声出してファイトしても仕方がない。
いかに大事なところで決めて、ファイトしたい。
ことごとく上手くいっていない。要所要所の所が上手くいかず、命取りになった。」
「頑張っているヨッシー(西岡良仁)がいるので消極的なことは言えない。
若いし、エネルギーがあって、次を見据えて、エネルギーに満ち溢れている。ケガの怖さとも戦っている。前を見ている姿勢は素晴らしい。」
「皆の思っている杉田祐一と自分の思っている杉田祐一が一致していない。自分も今、探している最中。面白いテニスを見せたいが、それだけでないことも証明したい。」
「クレーシーズンが勝負だと思っていた。
グラスシーズンではランキングのことは気にしないで戦いたい。いい意味でも悪い意味でも楽しみ。ここからが見もの。
自分自身、どういうプレーができるか?楽しみでもある。」
「不安なところもある。どこまで踏ん張れるか?自分ができることをやるしかない。」
記事:塚越亘/塚越景子/Y.Morishita/T.Terashima photo/H.sato/Tennis Japan