6月20日 杉田祐一(三菱電機)が全仏準優勝者のティエムをストレートで破る大金星をあげた。しかし錦織圭(日清食品)は2メートルの巨人にストレートで敗れた。芝でのプレーを期待された大坂なおみ(日清食品)だったが、腹痛で途中棄権した。

ドイツ、ハレーで行われているゲリー・ウェバー・オープン(ATP500)、センターコートの第2試合で錦織はロシアの22歳、K・ハチャノフに2-6,2-6、一度もブレークできずに敗れた。

センターコートの第4試合に登場した杉田はフレンチ・オープン準優勝のD・ティエム(オーストリア)を6-2,7-5、ブレーク・ポイントを一度しか与えずに完勝した。
ツアーでは2月のドバイ選手権(ATP500)以来の8強。準々決勝ではアメリカの25歳、D.クルダ(109位)と22日(金)に対戦する。

大坂なおみ(日清食品)はイギリス、バーミンガムでのNature Valley Classic2回戦で予選勝者のD.ヤクポビッチ(スロベニア)に第1セットを3-6で奪われた後、腹痛のため棄権した。
腹筋痛とのニュースがあるが、胃痛らしく、おおごとではないようだ。

杉田祐一
1回しかブレーク・チャンスを握らせず完勝!

全仏準優勝者を破った!

二人は昨年の「バルセロナ・オープン」準々決勝で対戦、1-6、2-6のストレートで杉田が負けている。

ティエムのサービス、いきなり30-40とブレーク・チャンス。
ラリー戦を制し杉田がブレークで試合は始まる。

第3ゲームもデュースの末に杉田が粘り勝ち、3-0。

第5ゲームでも15-40と、なんと5-0とリードするブレーク・ポイントを杉田が握る。
ここはブレークできなかったが、どちらがグランドスラム大会準優勝をした実力者かわからない。
杉田のプレーが見事だ。

5-2、杉田はTへサービス・エースで40-0とセットポイント。
またTへサービス・エース、ラブでキープ、第1セットを6-2で取る。

第2セット

素晴らしいフットワークの杉田。序盤から勢いよく攻め続ける。

第1ゲームでは、ブレークできなかったが、デュースでアドバンテージを奪うほど、ティエムを追い詰めている。

第4ゲーム、杉田、0-30からデュースにするが、フォアをネットし、杉田は初めてのブレーク・ポイントを握られる。
杉田は試合を通じてこのブレーク・ポイント一つだけ握られたが、杉田は攻めてキープ、2-2とする。

第5ゲーム、ティエムのサーブ、杉田はここでも攻め15-40とブレーク・ポイントを握る。
ティエムはサービス・エースなどでキープ。

15でキープ5-5。

5-5、ティエムのサーブ、ティエムはフォアをロングにし、15-40と杉田にブレーク・チャンスを握られる。
30-40、ラリー戦、ティエムのフォアはわずかにロング、杉田6-5とブレーク。

杉田のサービング・フォ・ザ・マッチ、40-0! マッチポイント三つだ!

最初のマッチポイント、攻めた杉田はネットにつく、ティエムはフォアに振られるがそれを鋭角なクロスのパッシング・ショットで切り返した。
素晴らしいプレーに大きな拍手。

2本目のマッチポイント、杉田のボールはネットに跳ねて微妙ところに落ちる。決まったか?しかしチャレンジされ、そのボールはワイドに。

3本目のマッチポイント、リターンに押され、デュースに持ち込まれた。

嫌な展開だが、ここで杉田はTへサービス・エースを決める。

4本目のマッチポイント、Tへナイス・サーブ、そこから攻め最後はティエムのバックはロング、7-5で第2セットを取って勝利を決めた。

おめでとう!杉田祐一。
3月のBNPパリバオープンから9大会連続初戦負け。約3ヶ月のスランプがあったが、先週のオランダで脱出。

ここで全仏準優勝者を一方的に破った。
凄い!

錦織圭
完敗!

錦織圭ハチャノフに敗れる

K・ハチャノフ(RUS)は5月21日に22歳になったばかり、将来有望の選手。
36位(最高ランキング29位、2017年7月)、身長198cmを生かしたビッグサーブからの攻撃テニスが持ち味。
今年もATPマルセーユで優勝している。

錦織は第1セットの第1ゲーム、40-15からのキープができず、
デュース4回、3度目のブレーク・ポイントをフォアでネットし、いきなりブレークを許す。

流れを変えられず第1セットを落とす。

第2セットも第1、第7ゲームをブレークされ敗れてしまう。

決して悪いプレーをしている訳ではない。
芝コートに苦手意識が強いのか、プレーに慣れていない錦織。

杉田の勝利が錦織に良い影響を与えてくれるのではないだろうか?錦織もできるはずだ。

大会名:Gerry Weber Open
賞金総額:€2,116,915(2.8億円) ATP500 Halle, Germany
会場:ゲリー・ウェバー・スタジアム
ドイツ時間(時差-7時間)
June 18-24, 2018

<<シングルス準々決勝>>
杉田祐一 vs D.Kudla(USA)

杉田祐一 全仏準優勝者ティエムを破る


<<シングルス2回戦>>
〇杉田祐一 62 75 ●D・ティエム(AUT)
K・ハチャノフ(RUS) 62 62 ●7]錦織圭

<<1回戦>>
〇7]錦織圭 63 76(3) ●M.バッヒンガー(GER)
〇杉田祐一 64 57 63 ●M.MARTERER(GER)
ドローnet版
ドローPDF

<<ダブルス1回戦>>
〇GRANOLLERS(ESP)/HAASE(NED) 63 76(3) ●錦織圭/マクラクラン勉
ダブルスドロー
シングルス予選ドロー

大会名:Nature Valley Classic
賞金総額:$936,128 WTAPremier BIRMINGHAM
June 18-24, 2018
Birmingham, Great Britain

<<2回戦>>
D.JAKUPOVIC(SLO) 36 棄権 ●大坂なおみ

<<1回戦>>
〇大坂なおみ 61 62 ●K.BOULTER(GBR)
シングルスドローnet版
シングルスドロー
ダブルスドロー

錦織圭、杉田祐一、ダニエル太郎、大坂なおみ、奈良くるみ 7月2日からいよいよウィンブルドンだ!

記事:塚越亘/塚越景子 photo/H.Sato