7月5日(木)ウィンブルドン4日目

錦織圭(日清食品)が芝の巧者、オーストラリアのB・トミック(25歳)を2-6、6-3、7-6(7)、7-5で破り3回戦進出を決めた。

対戦相手のトミックは2011年、18歳の時にウィンブルドン予選から勝ち上がりベスト8になり(優勝したジョコビッチに敗れ)脚光を浴びたプレーヤー。最高ランキング17位となる。
しかし昨年のウィンブルドンでは1回戦でA・ズベレフ(ドイツ)の兄、M・ズベレフにストレートで敗れた。その敗戦後の会見で「テニスなんてどうでも良い、テニスに飽きた、金を稼ぐためにやっている」などと爆弾発言。ITFから問題発言として罰金を食らう。

小さい時から押しつけられてテニスをし、成績があがると有望プレーヤーとして大いに期待されていたが、グランドスラム大会で初戦負けが続いた。追及されるような厳しい質問の連続、つい本音をポロリと言い、厳しい英国、そして地元豪州のメディアから「問題児」とパッシングを受けた。

序盤錦織圭
トミックの才能に押される

トミックは身長196cm、体もありテニスセンスもある。才能ある独得のテニスをする。パワーで戦ってくるタイプではない、相手のパワーを吸収し、自分のペースに持ち込む。天性の読みも良い。
「最近やっとちゃんとテニスに向い、やり気もだしている。テニスが芝に合っていて、うまい。そして強い」芝では対戦したくないプレーヤーと錦織は警戒していたが、その嫌な予想通りの展開。
いきなりブレークを2回され、第1セットは2-6で落とした。

第2セットも苦戦しながらもキープ。第8ゲームでこの日初めてのブレークに成功、6-3で取り返す。

第3セットは、先にブレークするものの、ブレーク・バックされ、錦織のサーブ4-5で15-40とセットポイントを握られる。
そこで錦織はサービス・エースを連発。危機を乗り越え、タイブレークへ。

先に錦織が6-5とセットポイントを握るが。逆に6-7でトミックにセットポイントを握られた。
どちらに転ぶかわからない、息詰まるラリー戦を錦織が制し、3度目のセットポイントも逃れた錦織。
勝負強さを見せた錦織がこのタイブレークを9-7で取る。

第4セットも両者レベルの高い闘い。6-5のトミックのサービスゲームを高い集中力でブレーク、粘るトミックを退けた。

この勝利により、錦織は佐藤次郎を抜いて、日本男子ウィンブルドン単独最多の15勝目を挙げる。

「出だしからタフな戦いだった。
彼のサーブの良さだったり、リターンが攻撃的で苦しかった。
どっちに転ぶか分からない勝負。
最初は自分のミスが続いて相手に余裕を持たれてしまった。
サーブは大事な局面でいいところに決まった。」
なんと24本のサービス・エースが決まった。トミックはサーブのコースに山をはり早めに動くので、その逆をついたり、読み合いが良かったのが、そのサービス・エースの数に表れたと言う。
それにしても見事な錦織のテニスだった。

錦織圭3回戦キリオス
またも問題児

次戦は、純粋さ故に、またまた色々と試合態度や発言などで批判を受けている問題児のN・キリオス(18位、23歳、豪州)と対戦する。
2016年の楽天ジャパン・オープンの優勝者だ。
運動神経が良く、運動能力も優れている。バスケットが好きなので、ダンクシュートのようなスマッシュなども決める。
「ビッグサーバーなので自分のサーブがキープできればチャンスはある」。と錦織。

錦織にとってウィンブルドンはグランドスラム大会で唯一、準々決勝まで進出していない大会だが、
目標は8強ではなく、もっと上だ。

錦織圭、大坂なおみ
3回戦は土曜日

3回戦は7月7日(土)。大坂なおみの3回戦も行われる。
オーダー・オブ・プレー

素晴らしい芝のプレーをみせた錦織圭

ウィンブルドン2018【試合結果・詳細】

記事:塚越亘/塚越景子/協力:内田暁 photo/H.Sato/TJapan