★女子テニス・グランドスラム大会
■7,780,000ユーロ Roland Garros 2011, Paris, France (Red Cray)
23日、フランスのパリで開催中の4大大会、全仏オープン(クレーコート)の女子シングルス1回戦で、世界ランク56位のクルム伊達公子(40歳)が、第1シードで世界ランク1位のキャロライン・ウォズニアッキ(20歳、デンマーク)と1番コートの第4試合で対戦する。
試合を前に、大会を連日生中継するWOWOWが、現地会場で独占インタビューを行った。


Q:状態はいかがですか?
90年代からクレーのサーフェスは得意ではなく、クレーは自他共に認める苦手なサーフェスです。今年出たクレーコートのWTAの大会は大きな大会ばかりだったので、1回戦から自分より上の選手と当たる確率が高くて負けることが多く、クレーコートが苦手な上に自信をつかめないというのが続いている現状です。初戦負けが続いているので体力的には問題なく戦えていて、シュツットガルトから毎週連続で実践の中での練習をという思いで出続けてきました。
Q:全仏オープンテニス第1回戦の対戦相手がキャロライン・ウォズニアッキ選手(デンマーク、第1シード、世界ランキング1位)と聞いた時の心境は?
シードにあたるというのは、運命を越えた宿命のようになっていますね。128人いる中で見事に引き当てたというのは、何かしらのパワーが働いているとしか思えないと思います。笑いを越えて、言葉がなかったですね。自信を得られないままローランギャロスに入り、戦う相手にもまったく不足なく、それこそ当たって砕けろで開き直りやすくなったのかなと前向きに考えようと思っています。
Q:ウォズニアッキ選手に対するイメージは?
とにかくミスをしないプレイヤー。私が苦手なクレーの上でどう戦うかを考えなければならないんですが、考えたところで対等に戦える相手でもないですし、リスクをとりながら戦うことには当然変わりない。それを覚悟の上で何かしら考えて挑みたいと思います。
Q:今季これまでの大会で負けが続いていることに関して思うところはありますか?
負けている相手が、マリオン・バルトリをはじめダニエラ・ハンチュコバルーシー・サファロバとトップ30あたりの選手ばかりで、本当に実力者だし調子も悪くない選手たちだったので、当然簡単に勝てる相手でもありませんでした。負けたことよりも、内容的に自分のベストを出し尽くすことができないジレンマはありました。
Q:全仏オープンテニスに対する思いについて。
どのグランドスラムも素晴らしい大会ですし、世界中でテニスプレイヤーを目指してこの本戦の舞台に立ちたいと思っている人たちが何万といる中で、128人の中にいられるということは自分にとっても誇りです。グランドスラムの中でもこの全仏オープンテニスは、華やかで雰囲気もあって見る人たちの目も肥えています。赤土は、前後左右高さを含めてうまく使わなければならないサーフェスですし、見る人たちのレベルも高い。プレイヤー自身も、高いレベルでやらないと観客の気持ちをひきつけられないと思っている大会です。ですので、ここにまた戻って来られたという興奮する気持ちと、苦手なサーフェスだということで気持ちを引き締める部分もある。大会前はいろんな思いが交錯しているので、できるだけ平常心で戦うようにといつも考えています。いまのところいい天気が続いていて、私にとっても調整はしやすくなるかなと思うので、少しずつ気持ちは高めていきたいなと思っています。