20日、大会5日目の男子シングルスは3回戦。ラファエル・ナダル(25歳、スペイン)、ロジャー・フェデラー(30歳、スイス)などが登場し、それぞれ強さを見せて順当に勝ち上がった。


ナダルはルーカス・ラコ(24歳、スロバキア)を相手に6-2 6-4 6-2、フェデラーは>イボ・カロビッチ(32歳、クロアチア)を相手に7-6(6) 7-5 6-3とそれぞれストレートで勝ち、フアンマルティン・デルポトロ(23歳、アルゼンチン)も盧彦勳(ルー・エンスン)(28歳、台湾)を6-2 6-3 6-0と圧倒。強い選手が強さを見せた一日となった。
一方で、シード勢同士の戦いとなったフェリシアーノ・ロペス(30歳、スペイン)対ジョン・イスナー(26歳、米国)戦は、互いにサービスが生命線ということもあって大接戦となり、6-3 6-7(3) 6-4 6-7(0) 6-1というスコアで、最後はロペスが逃げ切った。イスナーは30本のサービスエースに64本のウイナーと、相手を上回る攻撃力を相手見せたのだが、リターンで29%しかポイントが取れなかったのが響いた。
注目されたのはバーナード・トミック(19歳、オーストラリア)とアレクサンドル・ドルゴポロフ(23歳、ウクライナ )のカード。共に若手だが、多彩なリズムを使い分けるタイプということで、試合も若手同士とは思えない駆け引きが前面に出た、1ポイントを相手取るのにも長いラリーが必要なものとなったが、試合途中に腰に異常を相手訴えたドルゴポロフが最後は力尽きる形となり、4-6 7-6(0) 7-6(6) 2-6 6-3でトミックが逃げ切った。「まるで自分と戦ってるみたいだった」とトミックは話し、「鏡に向かってプレーしているようだった。自分が打ったボールが、そのまま返ってくるような。ハードでタフだったよ。第2セットを取れたのが大きかった」と続けている。
二人の試合は、近年の男子では珍しいほどのスライスの応酬で、相手に隙ができたらフォアで叩く、あるいは、ネットで勝負に行く形が多かった。古風と言えば古風だが、テニスの原点とも言えるプレーを、若手の二人がやっていることが興味深い対戦でもあった。