全豪オープンの女子決勝が28日に行なわれ、第3シードのビクトリア・アザレンカ(22歳、ベラルーシ)が、第4シードのマリア・シャラポワ(24歳、ロシア)を6-3 6-0で倒し、初のグランドスラム優勝を果たした。また、アザレンカはこの勝利で、来週月曜日付の世界ランキングで自身初のナンバー1になる見込み。


試合はやや一方的な展開となった。最初のサービスゲームでは、初のグランドスラム決勝の舞台に立った硬さからか、ダブルフォールト2回で落とすなどしたアザレンカだったが、第3ゲーム後半からは落ち着いたようで、ストロークでの力みが消えた。アザレンカは第4ゲームではシャラポワのサービスゲームをラブゲームでブレークに成功すると波に乗り、そのまま試合の流れを持っていってしまった。シャラポワは第1セットの第6ゲームでキープした自分のサービスゲームを最後に、まったくゲームを取れなくなり、この後はアザレンカに9ゲームを連取されて敗れ去った。
「自分を信じ続けてやってきて、やっとトロフィーを掲げる日がやってきた」と表彰式で語ったのはアザレンカで、「勝者が全てを得る。それが勝負の世界。ビクトリアは勝者にふさわしい」と相手をたたえたのがシャラポワだった。
シャラポワは昨年のウィンブルドンに続き、グランドスラム決勝で2連敗となったが、昨季末にはまともにサービスすら打てない状況だったことを思えば、見事な復活劇と言ってもいいだろう。今季が逆に楽しみになってきた。
また、初優勝のアザレンカは、このオフのトレーニングの成果もあってか、かつて指摘されていたサービスとフォアの弱さがすっかり改善されていた。メンタル的にもこの優勝が大きな自信になるだろう。
昨年全豪から5大会連続で違う選手が優勝している女子。アザレンカの優勝で、さらに混沌としてきたが、ファンには楽しみな要素も多い。今季の女子は面白くなりそうだ。