2月10日からの3日間、兵庫県のブルボン・ビーンズドームで開催されていたテニスの国別対抗戦デ杯ワールドグループの1回戦、日本対クロアチアは、1勝2敗と崖っぷちに立たされていた日本が、最終日に錦織圭(22歳)がエース対決を制して2勝2敗のタイに戻し、勝負は最終試合である両国のナンバー2同士、添田豪(27歳)とイボ・カロビッチ(32歳)の試合に委ねられた。しかし、添田は現在のテニス界で最高のサービス力を持つカロビッチの牙城を崩せずに敗れ、2勝3敗で惜しくも1回戦での敗退が決まった。
デ杯ワールドグループは、テニス界のトップカテゴリーで、世界16強が世界一の座を争う舞台。日本としては27年ぶりに返り咲いた頂点だったが、2005年の世界一国であるクロアチアの壁は大きかったようだ。
初日には日本テニス史上初となるワールドグループでの1勝をもたらした添田豪は、最終日にはチームの勝敗を決する試合でカロビッチに敗れてしまったが、かなりの手応えは感じたようだ。
「先にブレークされると不利だと考えていたので、最初から飛ばしていった。しかし、第1セットを取られたことで、取り返さなければという思いが強くなりすぎた」と振り返りながら、「大きな差はなかった。あとは小さな差を埋めていくしかない」とコメント。
また、竹内監督の辞意表明は記者会見の直前に聞かされたそうで、「僕が初めてデ杯の代表に入った時の監督で、今まで本当に色々なことを教わった。選手としてワールドグループ入りを果たせたという気持ちもあるが、それ以前の段階ではたくさん悔しい思いをしてきた。監督と一緒にワールドグループ入りできたことが、今は思い出です」と目に涙を浮かべながら話し、チームの最年長として今後のさらなる活躍を誓った。