ロンドン郊外で開催中のウィンブルドン選手権は28日に男女2回戦を行い、女子の昨年優勝者のペトラ・クビトバや、第2シードのビクトリア・アザレンカら上位陣が快勝。世界ランキング1位で今大会第1シードのマリア・シャラポワは、昨日の日没順延再開後の試合でセットを奪われ苦戦したが、最後は強打で粘る相手を退け3回戦へと進出した。


昨日、第1セットをシャラポワが7-6で奪い、第2セットも3-1とリードしたところで日没順延となった、シャラポワ対ツベタナ・ピロンコバの一戦。本日再開された第2セットでは、サーブが安定しない女王が、芝を得意とするピロンコバに翻弄されていた。
もし365日芝でプレーできるなら、彼女(ピロンコバ)は世界のトップ5に入れるでしょうね」とシャラポワが独特の言い回しで賞賛するように、ピロンコバのスライスを多用するプレースタイルは、芝でこそ最大限に効果を発揮する。第2セットはタイブレークの末に、今度はピロンコバが奪い返した。
だがここで崩れたりしないのが、全仏を制し世界1位の座にも帰り着いた、シャラポワの強さの所以だ。第3セットでは、「今日は自分の感覚があまり良く無かったので、相手に打たせるようにした」という作戦が奏功する。じっくりと腰を据えて構えた女王が流れを変え、最後は持ち味の強打で攻め切り7-6、6-7、6-0で勝利した。
その他の試合では、一昨年優勝者のセリーナ・ウィリアムズがメリンダ・ツィンクを6-1、6-4で、第8シードのアンジェリーク・クルベールもエカテリナ・マカロワを7-5、6-4で下すなどトップシード勢の安定感が目立ったが、第9シードのマリオン・バルトリが、予選上がりのミリヤナ・ルチッチに4-6、3-6で破れる番狂わせがあった。