伊藤/内山(テニス)2日、東京都江東区の有明コロシアムで、デビスカップ(国別対抗戦)のアジア/オセアニアゾーングループI、1回戦、日本対インドネシア戦が行われ、2日目のダブルスで、伊藤竜馬(24歳)/内山靖崇(20歳)組は、クリストファー・ルンカット(23歳)/エルバート・シー(25歳)組と対戦し、6-4、5-7、2-6、7-5、6-2で接戦を制し、日本の勝利を決めた。内山は、この試合が代表デビュー戦となり、デビスカップ日本代表、歴代99番目の選手となった。

第1セットは、伊藤/内山組が、要所要所でポイントを取り、6-4で奪う。

第2セットに入り、伊藤/内山組が、第1セットを取った勢いを生かし、一気に4ゲーム連取し4-0にする。しかし、ここからルンカット/シー組が伊藤/内山のサーブをとらえ始め、打ち合いでもルンカット/シー組がポイントを取る場面が増え勢いづく。逆に、伊藤/内山組にアンフォーストエラーが目立ち、第2セットを5-7で奪われる。

第3セットも、流れは変わらず、伊藤/内山組は第2、第3ゲームを取るのみで、2-6でセットを取られ、ついに逆転を許してしまう。

完全に流れと勢いはインドネシアにあったが、第4セットでは、伊藤/内山は、嫌な流れを断ち切るべく、ポイントを取るたび、ガッツポーズを見せ、気持ちの入ったプレーで競り合いになった第4セットを、7-5で奪いイーブンに戻す。

最終セットは、息を吹き返した伊藤/内山組が、完璧にルンカット/シー組を抑え込み、6-2で奪い、フルセットの接戦を制した。試合時間は3時間15分だった。

昨日、行われたシングルス2試合は伊藤、添田豪(28歳)が共に勝利しており、今日のダブルスの勝利で3勝となり日本代表がインドネシア代表に勝利を決めた。

試合は1日目にシングルス2試合、2日目にダブルス1試合、3日目にシングルス2試合が行われ、3勝したチームが勝利国となる。

アジア/オセアニアゾーングループI、1回戦を突破した日本は、2回戦で、インドと韓国の勝利国と対戦する。

以下、試合後の伊藤、内山、植田実監督のコメント

伊藤「出だしはすごくいい形で、相手の簡単なミスも多く、ポンポンポンとゲームが取れたのですが、途中で相手のリターンが合い始め、徐々に自分たちのサービスゲームをキープするのが難しくなった。そこで悩んでしまったのが、相手に流れがいってしまった要因だと思う。サードセットも何も変えずにプレーしたらズルズルいってしまい取られた。第3セット終了後に、気持ちをリセットしようとトイレットブレークを取り、リズムを変えてプレーしたら自分たちに流れが戻ってきた。自然に声も出てきて、流れが戻ってきて第4セットが取れた。最終セットは持てる力をすべて出せたと思う」

内山「途中で相手のリターンが合い始めて、自分たちのサービスゲームをキープするのが難しくなった。自分たちもリターンは良かったので、第4セット目以降は自分たちも、サービスゲームをいかにキープするかということに集中した。あとは気持ちで負けないように、声を出して足を動かしてと基本に忠実なプレー、チーム戦ならではのプレーをした。結果流れが戻ってきて勝てた」

植田監督「まず5セットで勝てたということに非常に意味があることだと思う。試合的にはストレートで押し切れた試合だった。5セットで必ずある、相手の予測やタイミングが途中で合ってきたときに、勇気をもって、回転やタイミング、ポジションを変えるなどの対策ができなかったかなと思う。課題が多く見つかったが、勝ちにつなげられたということで一つ小さな階段を上れたかなと思う」

また明日のシングルスの出場選手について植田監督は、杉田祐一(24歳)を起用することを明らかにした。

アジア/オセアニアゾーングループI、1回戦

2日目
ダブルス1

伊藤竜馬内山靖崇 6-4 5-7 2-6 7-5 6-2 ●クリストファー・ルンカット/エルバート・シー

1日目
シングルス2

添田豪 6-0 6-0 6-2 ●ウィスヌアディ・ヌグロホ

シングルス1

伊藤竜馬 6-2 6-2 6-4 ●クリストファー・ルンカット

※写真はデビスカップ2日目のダブルスで勝利した内山靖崇(左)/伊藤竜馬組