9月22日 東レ・パンパシフィック・オープン
ダブルス決勝で加藤未唯(ザイマックス)二宮真琴(橋本総業)組が第1シードのストリコバ/フラバチコバ組(チェコ)を6-4, 6-4で破り、東レPPOダブルスに日本勢で初制覇を果たした。
格の高い、WTAプレミア大会で日本人同士のペアが優勝するのは初めての快挙だ。
2016年、4月、加藤は穂積絵莉(橋本総業)と組んでポーランドでのWTAインターナショナル大会、
二宮は9月、青山修子(近藤乳業)と組んで有明での橋本総業ジャパンウーメンズ大会。二人ともにWTAツアーのインターナショナル大会で1度優勝の経験を持っていた。
第2、第1シード連破
ノーシード加藤二宮組優勝
◎加藤未唯/二宮真琴 6-4 6-4 ●1]Strycova/Hlavackova(CZE)
ストリコバは東レPPOでの2度の優勝を含みダブルスではツアー21勝。シングルスでは準々決勝で大坂を苦しめた。フラバチコバは全仏、全米を含むダブルスでツアー25勝。二人は経験豊富なペアだ。
加藤二宮組は1回戦は小堀桃子(橋本総業)/清水綾乃(Club MASA)組を6-4 6-3。準々決勝ではダブルス巧者のスレボトニク組をファイナル、10ポイント先取のマッチ・タイブレークを10-7で勝利。準決勝では第2シードを7-6(8) 6-0で破り第1シードに挑戦する。
第1セットは日本ペアが取る。
トータルポイント差は僅かに1ポイント。
ここで日本ペアは竹内映二コーチを呼びオンコートコーチングを受ける。
「第2セット、最初のゲームを集中してプレーしよう。
このプレーは嫌がっている」などなど具体的な戦法や戦術の指示を受ける。うなずく二人。
第2セット、最初のゲームはデュース。
ダブルスはデュースがなく、次の1ポイントで決まる。
二宮は思い切りポーチに出た!チェコは慌ててストロークをネットする。
日本がブレークのスタートだ。
第5ゲームでは最初のポイント、加藤がポーチを決める。
15-40とブレーク・チャンスを掴んだ日本だが、チェコが3ポイント連取してキープした。
5-4、サービング・フォ・ザ・チャンピオンシップ、加藤のサーブ。
最初のポイント、大胆なポーチを決められた。
30-30、思い切り二宮がポーチ、40-30とチャンピオンシップ・ポイントを握るが、40-40に。
デュースがないので、2度目のチャンピオンシップ・ポイント。
加藤のファーストが入らない。プレッシャーだろう。
セカンド・サーブを入れ、ボレー合戦になる、11回目、チェコがミス。
「優勝を狙っていたが、本当に優勝できるとは思っていなかったので、嬉しい」と加藤。
「(地元の)広島(では準優勝)で悔しい思いしたので、今週勝てて嬉しい」と二宮。
二人は共に94年生まれの友人であり刺激しあうライバルでもある。記事:「負けたくない」ライバルたち
「“なおみフィーバー”で注目される中での優勝。今後も2人でダブルスを盛り上げたい」と加藤。
「細かい動きと戦術で大型の外国人選手と戦う日本人ペアの魅力、ダブルスにも注目してほしい」と二宮は語った。
二人の活躍はウイークエンドでテニスを楽しむ人達にも、私たちもできる、と勇気と楽しみを与えてくれたのではないだろうか。
東レPPO優勝を祝う時間なく
来週は中国、武漢オープン出場
東レPPOで優勝した加藤未唯/二宮真琴組、休む間もなくすぐに中国の武漢オープンでプレーする。
ダブルスドロー
$2,746,000 Premier 5 武漢オープン
記事:塚越亘 塚越景子 写真 伊藤功巳/TennisJapan